米ドル・円
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米ドル・円は、日銀の植田総裁が12月1日の講演で、12月の会合では「利上げの是非について、適切に判断したい」と述べ、2025年1月以来となる利上2025年1月以来となる利上げが近いことを示唆したため、154円台半ばまで円高が進む場面も見られております。
米政府機関の一時閉鎖が続いた影響で、米経済指標の発表が遅延していることに加えて、11月29日からFRB高官が金融政策に関する公的発言を控える「ブラックアウト期間」に入ったため、金融政策に関する手掛かりが乏しくなったものの、今週発表された米労働指標が軒並み悪化し、12月FOMC(米連邦公開市場委員会)でFRBが利下げを行うとの見方が強まる中、ジワジワと円高が進んでおります。
今年最後の「中銀ウィーク」に入って行く中、来週は12月9、10日の両日にFOMCが開催されます。CMEが公表している「FedWatch(フェドウォッチ)」(12月4日時点)によると、12月FOMCでFRBが利下げを行うとの見方は87.0%、据え置きとの見方は13.0%となっております。FRBが3会合連続で利下げに踏み切るとの見方が大勢を占める中、焦点は来年の利下げ回数になりそうです。
9月のFOMCで公表されたFOMCメンバーの金利見通しでは、2026年は年1回の利下げが想定されていますが、最近の米労働市場の減速を受けて、利下げ回数の見通しが引き上げられるか注目されます。
次期FRB議長にトランプ米大統領の側近で、ハト派のハセット国家経済会議(NEC)委員長が最有力と報じられる中、2026年も複数回の利下げが行われるとの見方が市場で強まるようですと、日米の金融政策の方向性の違いから円買いドル売りの動きが拡大しそうです。
テクニカル的にMACDがデッド・クロスとなる中、9月17日の145.48円から11月20日の157.89円の上げ幅をフィボナッチ・リトレースメントで見た場合の38.2%押し水準153.15円を維持出来ない様ですと、心的節目の150円割れを試すことも想定されます。
なお、米商品先物取引委員会(CFTC)のデータによると、大口投機家のIMM通貨(円)のネット・ロングは10月21日時点で前週比3万3248枚増加の7万0414枚と、4週ぶりに増加に転じました。38週連続でネット・ロングとなっております。
IMM円のネット・ロング
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