当社の取組内容について

方針1について

当社は、毎年9月頃を目途に年に一度、お客様本位の業務運営に関する方針に基づいた当社の取組状況を確認し、検討を行っています。現行の当社の取り組みが方針に沿った業務運営となっているかを確認し、更によりよい業務運営を図るための検討を経営リスク管理委員会及びその下部組織の中で行っています。当社のコーポレートガバナンスに基づく「中期経営計画」、「人材育成基本方針」で掲げられております考え方は、お客様本位の業務運営の取り組みと密接に関連しておりますので、今年度よりその内容も踏まえた取り組みとなっています。

方針2について

当社は専門的な知識と職業倫理を養うために、次の取り組みを行っています。

  1. 業務に係る知識向上を図るため、毎月、さまざまな課題の支店内研修を実施しています。具体的には、2023年4月から2024年3月にかけて、「当社のお客様本位の業務運営方針」、「全国コンプライアンス研修(管理職者、内部管理責任者、営業責任者、営業部員、コンプライアンス部員等)」、「不公正取引防止のための売買管理態勢」、「再勧誘・迷惑勧誘防止マニュアル」、「法人関係情報とインサイダー情報に関する研修」、「マネロン・テロ資金供与対策の概要」、「疑わしい取引の参考事例」、「勧誘に係る各商品の違いで注意する点」、「広告等に関する内部管理規則」、「営業トーク(文章)べからず集」、「営業員のための証券事故等ハンドブック」等を研修課題として取り扱い、お客様に対する勧誘や取引に関する注意事項や確認事項の共有化を外務員に図りました。
     
  2. 職業倫理を養うために、FINMAC(証券・金融商品あっせん相談センター)で実際に取りあげられた「あっせん事例」を毎月の課題として研修を行いました。具体的には、2023年4月から2024年3月までのあっせん事例180号から191号(12件)の事例を研修課題として使用し、お客様とのトラブルの未然防止に役立てる取り組みをしました。
     
  3. 2011年9月より「お客様第一主義」を企業理念として定め、お客様の期待を超える満足を提供することに尽力し、事業の発展による企業価値の増大に努め、多様化する投資ニーズに応えるために新たな「お客様サービス」の道を拓くように努めています。
     

方針3について

当社の利益相反の管理について、次の取り組みを行っています。

  1. 当社はお客様の利益が不当に害されることがないように、「利益相反管理基本規程」、「利益相反管理方針」を定め、さらに具体的な利益相反取引の分類や、それに該当するものであるかどうかの判断基準、及び利益相反に関わる情報の管理が必要とされる業務内容を定めた「利益相反管理運用ガイドライン」を制定しています。
     
  2. 上記の規程、方針、ガイドラインに基づいた利益相反管理体制の適切性及び有効性について、毎年、12月に内部監査を実施しています。
     
  3. また、ディーリング部門、営業部門、管理部門、及び子会社との間には、物理的なチャイニーズウォールを設けて、各部門の入退出についての制限を設けるだけでなく、業務上壁を越えての情報のやり取りができないように管理する体制を整えています。
     

〔注〕当社は現在、金融商品の組成には携わっておりません。

方針4について

当社の手数料その他費用の詳細については、次の取り組みによって発生しています。

当社がお客様からいただく手数料は、取引参加者が金融商品取引所等に支払う取引参加料金や、商品ラインナップの構築、各種参考資料の作成・送付等の業務運営に係る事務コストの他、営業担当者がコンサルタントを通じてサービスを提供することに係る人件費、お客様にサービスを提供する過程で必要となる様々な知識習得のための社員教育費用、システムの開発・維持管理等の安定したインフラ整備にかかる費用等を総合的に勘案した対価となっております。

方針5について

重要な情報を分かり易く提供することについて、次の取り組みを行っています。

  1. 当社の営業は対面による説明を基本としており、契約締結前交付書面、各種パンフレットによる説明だけでなく、営業員による具体的な値動きのシミュレーションを用いた説明を行っています。その際にはお客様との情報格差や情報の非対称性があることを十分に踏まえて、取引に係るコストを意識しながら、コストに見合った収益をお客様があげられることを想定した提案を行うことを心掛けさせています。
     
  2. 次に、相場が思惑とは逆方向に変動した場合の対処方法の説明をしています。その際には必要となるコストを踏まえた対処方法のメリット、デメリットの説明を行っています。
     

〔注〕当社は現在、複数の金融商品・サービスをパッケージとして販売・推奨等をしていません。

方針6について

お客様の適合性を踏まえた金融商品の販売、サービスの提供について、次の取り組みを行っています。

当社の取り扱う金融商品は、レバレッジの効いたリスクの高い商品であることを踏まえ、取引に参入していただく際の要件(取引開始基準等)を定めた上で、事前審査を厳しく行っています。特にお客様の資産要件や取引に関する知識、経験、目的、理解度をしっかりと確認し審査しています。

方針7について

従業員研修や適切なガバナンス体制の整備について、次の取り組みを行っています。

当社は、方針2で行っている専門的な知識と職業倫理を養うための研修を外務員に課すだけでなく、その他従業員も含めて、個人情報の取扱い、情報セキュリティに関する安全対策のための研修として、eラーニングを用いた研修を実施しています。また、当社の企業理念に基づいた「基本方針」として、「お客様第一主義」、「社員の尊厳」、「資質の向上」、「公正」を旨とした企業のあり方を常に意識した行動を求めております。そのために「人材育成基本方針」を定め、社内の人事や教育、研修を一元的に管理し、入社から退職まで一貫して社員に寄り添うことで、社員一人ひとりが知識や実践力を深め、切磋琢磨しながら自らの能力を最大限に発揮できるよう体制の更なる強化を図ります。さらに「内部統制システムに関する基本方針」に沿って内部統制を整備し、また、「経営リスク管理委員会」によるリスクマネージメントを行うなど、企業集団としてのガバナンス体制の整備に努めています。

豊トラスティ証券株式会社
2024年3月