ガソリン・灯油・原油
11日のNY市場は、供給過剰懸念を背景に売られ、反落。
10日にポーランドで、ロシアのドローンによる領空侵犯が発生したことや、イスラエル軍が9日にカタールの首都ドーハでイスラム組織ハマス幹部を殺害した問題で、地政学的緊張の高まりを背景に、前日に1ドル超上昇していた原油相場だったが、この日は前日の米エネルギー情報局(EIA)の週報で、原油在庫が390万バレル増となっていたことから、ドライブシーズン終了に伴う需給緩和が、原油相場の上値を抑え、軟調な動きとなった。国際エネルギー機関(IEA)が11日に公表した月報で、石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなど非加盟産油国で構成するOPECプラスによる増産や、その他の産油国からの供給も拡大していることを受けて、2025年の石油供給が予想を上回るペースで増加するとの見通しを示し、2026年に供給がさらに拡大する可能性も示唆したことから、世界的な供給過剰への懸念が広がり、原油は売りが優勢となり、62ドル前半まで下落した。その後は下げ渋る展開となったものの、この日に発表された米新規失業保険申請件数が、2021年10月以来の高水準となったことから、米経済の減速を懸念した売りが戻りを抑え、62.37ドル(-1.30ドル)で取引を終えた。
本日東京市場、-1,200円~-1,300円ほどと予想(11日帳入値段との比較)