1. 基本的な考え方
当社は、経営環境の変化に対応し、且つ、株主、顧客等に信頼される公正な経営システムを構築及び運営することを重要施策として位置付けております。
2. コーポレートガバナンス体制
コーポレートガバナンス体制図
当社のコーポレートガバナンス体制の模式図は、次のとおりであります。(2024年4月1日現在)
取締役・取締役会・常務会等業務執行監督体制
当社の最高経営機関である取締役会は、各事業部門の責任者を兼ねる取締役を含めて構成され、定例取締役会を月1回、必要に応じて随時取締役会を開催しており、法令、定款に定められた事項、経営方針及び予算の策定等の経営に関する重要事項を審議し決定するとともに業務執行状況の監督を行っております。併せて役付取締役でもって構成される常務会では、取締役会において決定した経営に関する重要事項の方針に基づき、業務運営の調整、効率化を図るため適宜開催し、業務執行状況等に対する審議機関の役割も担っております。取締役は、提出日現在11名(うち社外取締役1名)であります。なお、当社の定款において、取締役の員数を15名以内と定めております。また、取締役会は11名の取締役(うち社外取締役1名)で、常務会については4名の役付取締役にて構成されております。
監査体制
当社は監査役制度を採用しており、公正で透明な企業活動の充実化を図り、経営監視機能の強化に努めております。当社の監査役制度は、取締役との独立性を重視した陣容により、取締役の業務執行に対する監査を行うとともに、監査役会を定期的に、また状況に応じて随時開催し、監査役相互の情報交換等を通して経営監視機能の強化に努めております。監査役は、提出日現在3名(うち社外監査役2名)であります。なお、当社の定款において、監査役の員数を4名以内と定めております。
役員報酬及び監査報酬等
2024年3月期に係る取締役及び監査役の報酬等の総額は以下の通りです。
報酬等の総額 | 対象となる役員数 | |
---|---|---|
取締役 (社外取締役を除く) |
265百万円 | 11名 |
監査役 (社外監査役を除く) |
6百万円 | 1名 |
社外役員 (社外取締役及び社外監査役) |
14百万円 | 3名 |
役員報酬等の決定方針
a. 基本方針
当社の取締役の報酬は持続的な企業価値の向上を図る報酬体系とし、企業理念を実践する優秀な人材を取締役として登用できる報酬水準としております。個々の取締役の報酬決定に際しては各職責を踏まえた適正な水準とすることを基本方針としております。
b. 報酬体系
報酬体系は、取締役を対象とした定額報酬としての「基本報酬」及び業績連動報酬として「業績連動型株式報酬」により構成し、代表取締役会長、代表取締役社長、専務取締役、常務取締役及び相談役(以下、「役付取締役等」という。)を対象とした前述の「基本報酬」及び「業績連動型株式報酬」の構成に業績連動報酬として「賞与」を加えております。また監督機能を担う社外取締役及び監査役については、その職務に鑑み「基本報酬」のみを支払うこととしております。
c. 業績連動報酬ならびに業績連動型株式報酬の内容および額または数の算定方法の決定に関する方針(報酬等を与える時期を含む。)
業績連動報酬は、中長期的な業績の向上と企業価値の増大に貢献する意識を高めるため業績指標を反映した現金報酬とし、当事業年度の当期純利益の金額に、その時々において経営上重視する指標を加味して算出された額を賞与として定時株主総会終了後に一括支給しております。なお、個人別の報酬額の決定方針は指名報酬委員会が取締役会の諮問に応じて審議をし、取締役会に答申した内容に従って決定しております。
業績連動型株式報酬は、中長期的な業績の向上と企業価値の増大に貢献する意識を高めるため業績指標を反映した非金銭報酬とし、当社普通株式を当社が定めています役員株式給付規程に従って、当社株式及び当社株式を時価で換算した金額相当の金銭を信託を通じて給付することとしております。当社株式を給付する時期は、原則として一定の時期とし、当社株式を時価で換算した金額相当の金銭を給付する時期は、取締役退任後に支給することとしております。
d. 金銭報酬の額、業績連動報酬の額または非金銭報酬等の額の取締役の個人別の報酬等の額に対する割合の決定に関する方針
各報酬要素の構成割合は、持続的な企業価値の向上を健全に動機付けることを目的として、取締役は固定報酬としての「基本報酬」及び業績連動報酬として「業績連動型株式報酬」との比率が概ね9:1となるよう設定しており、役付取締役等は固定報酬としての「基本報酬」及び業績連動報酬として「賞与」並びに「業績連動型株式報酬」との比率が概ね6:3:1となるよう設定しております。
e.取締役の個人別の報酬等の内容についての決定に関する事項
指名報酬委員会が取締役会の諮問に応じて審議をし、取締役会に答申した内容に従って決定しなければならないこととしております。指名報酬委員会では、取締役の個人別の報酬等の内容と決定方針の整合性等を確認しているため、取締役会も基本的にその答申を尊重し、取締役の個人別の報酬等の内容が決定方針に沿うものであると判断しております。
3. コーポレートガバナンス強化のための取り組み
当社のコーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方は、経営環境の変化に対応し、かつ、株主、顧客等に信頼される公正な経営システムを構築及び運営することを重要施策として位置付けております。
当社は監査役制度を採用しており、公正で透明な企業活動の充実化を図り、経営監視機能の強化に努めております。また、当社の最高経営機関である取締役会は、経営戦略等の意思決定を行うとともに企業活動における業務執行の監督強化に努めております。このほかに、業務運営の一体化を促進するため、執行役員制度を導入するなど、意思決定の迅速化と情報の共有化に努めております。
内部管理体制
当社における内部監査は、「内部監査規程」に基づいて、会計監査人及び監査役との協調を図りながら、原則としてすべての業務部門を対象に監査を実施しております。当社の監査体制は、業務部門とは独立した内部監査部門(監査室)を中核とする内部監査プロジェクトチーム(人員15名)を編成し、内部監査の目的に照らしてその重要性並びに必要性の観点から、業務監査、会計監査、個人情報監査等を実施しております。当事業年度においては、すべての業務部門を対象に実地又は書面監査を実施しております。監査室は内部監査における監査報告書を代表取締役社長及び常勤監査役に提出し、その写しを監査対象の業務部門等に提出しております。監査対象 業務部門に対しては、指摘事項への回答、その他問題点の是正を求め、改善状況を確認しております。さらに年度末には指摘事項の改善状況を含めた内部監査総括報告書を作成し、取締役会及び監査役会に報告しております。
また、金融商品取引法に基づく財務報告に係る内部統制の評価及び報告を監査室で実施しております。 内部監査部門(監査室)、監査役及び会計監査人は、情報交換を積極的に行い、緊密な連携を図ることで内部牽制や内部統制が十分に機能するように努めております。また、監査上の主要な検討事項(KAM)についても、項目決定のためのリスクの洗い出し等の協議を行うなど、緊密な連携を図っております。
コンプライアンスに適合することを確保するための体制 コンプライアンスにつきましては、コンプライアンス部及び総務部の主導により各種の社員研修を通してコンプライアンスを周知徹底するとともに、内部監査時においてもコンプライアンス態勢の強化に努めております。当事業年度においても、金融商品取引法及び商品先物取引法等の法令を遵守するため、主として営業社員を対象に受託業務活動に関する社員研修及び「FINMACあっせん事例集」を用いた社員研修を毎月実施しております。コンプライアンスにおける監査結果報告等については、取締役会等に定期的にあるいは状況に応じて適宜報告され、併せて監査役会に報告されております。
マネーロンダリング及びテロ資金供与対策を始めとした反社会的勢力への実務対応においても、法令や社会からの要請に応え、反社会的勢力との関係を遮断します。
監査役は、取締役会や重要な会議等への出席及び稟議等の業務執行に係る重要な書類の閲覧などで、グループ会社の業務の執行状況等について監査し、定期的に代表取締役と意見交換を行います。また、監査役は、会計監査人と定期的に意見交換を行い、職務の執行に際して必要な場合は弁護士等の外部の専門家を活用します。
内部統制システム及びリスク管理体制
当社の内部統制システム及びリスク管理体制の整備の状況につきまして、会社法及び会社法施行規則に基づき体制を整備しております。
金融商品取引法に基づく内部統制報告制度の適用に伴い、財務報告の信頼性を確保する観点から内部統制の一層の充実を図るべく内部統制体制の整備等に取り組んでおります。
内部監査、監査役監査及び会計監査等の相互連携として、内部監査部門(監査室)、監査役及び会計監査人は、情報交換を積極的に行い、緊密な連携を図ることで内部牽制や内部統制が十分機能するように努めております。
コーポレートガバナンスの充実に向けた取り組みの最近1年における実施状況
当事業年度において当社は取締役会を全14回開催し、法令で定められた事項や経営に関する重要事項を決定するとともに、業務執行状況を監督しております。また、次の委員会等を開催しました。
目的 | 回数 | |
---|---|---|
指名報酬委員会 | 経営陣幹部、取締役の指名及び報酬などに係る取締役会の機能の独立性並びに客観性と説明責任を強化するため、取締役会の諮問委員会として設置 | 1回 |
常務会 | 業務執行に対する審議機関として業務運営の調整、効率化のために設置 | 10回 |
経営リスク管理委員会 | 経営上のリスク管理に関して標準的な事項を定め、経営上のリスク発生の防止と顕在化した経営上のリスクに適切に対応するために設置 | 13回 |
4. コーポレートガバナンスに関する報告書
当社は東京証券取引所に「コーポレートガバナンスに関する報告書」を提出しております。
5. スキル・マトリックス
氏名 | 地位 | 企業経営 | 金融商品取引業 | 財務会計 | 国際ビジネス | 内部管理 |
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多々良 實夫 | 代表取締役会長 | ◯ | ◯ | ◯ | ||
安成 政文 | 代表取締役社長 | ◯ | ◯ | ◯ | ||
多々良 孝之 | 専務取締役 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | |
安達 芳則 | 専務取締役 | ◯ | ◯ | ◯ | ||
日下 伸一 | 取締役 | ◯ | ||||
瀧田 照久 | 取締役 | ◯ | ◯ | |||
鷹啄 浩 | 取締役 | ◯ | ◯ | |||
宮下 芳範 | 取締役 | ◯ | ||||
大橋 正直 | 取締役 | ◯ | ||||
松本 一明 | 取締役 | ◯ | ◯ | |||
寺田 達史 | 取締役 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | |
長尾 和彦 | 社外取締役 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | |
齋藤 正和 | 監査役 | ◯ | ◯ | |||
北川 慎介 | 社外監査役 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | |
白須 敏朗 | 社外監査役 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |