NY白金
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先週のNY白金(中心限月)は、前週比52.6ドル高の1264.5ドルで終了。3週連続で上昇しております。
改めて世界白金需給のひっ迫感が意識され始める中、6月13日に1300.5ドルまで急伸。ただ、テクニカル的に相対力指数(RSI)が80%を上回って推移し、急ピッチな上昇に対する警戒感が高まる中、イスラエルがイランの核関連施設などを攻撃したことを受けて、投資家のリスクオフ姿勢が強まったため、一転して急落。一時1201.0ドルまで下げる場面も見られております。
節目の1200ドルを維持したことで、安値は買い拾われる中、その後3営業日続伸。18日に終値ベースでは2014年9月29日以来の1300ドル台を回復。翌20日に1343.4ドルまで上昇する場面も見られるも、2021年2月16日の高値1348.2ドルを上抜くことが出来ず。高値警戒感が高まる中、買い方の利喰い売りに押されて反落となっております。
現在の上昇は金から見た相対的な割安感から投機資金が流入していることが要因で、需給の裏付けに乏しく、持続性に懸念が残るとの見方が多いようです。実際、白金ETFの白金保有残高は減少傾向にあります。また、米国がイランの核施設への攻撃に踏み切ったことを受けて、今後イランが報復としてイラクなど周辺産油国の米軍基地に攻撃する事態になるようですと、投資家のリスクオフ姿勢が強まり、一段と売りが強まるとの見方も出始めている模様。
とは言え、市場の関心がイラン情勢に移る中でも、ロシアはウクライナへの大規模な攻撃を継続しております。ロシアはパラジウムと白金の主要生産国であり、白金族の供給不安が引き続き意識されそうです。また、1ヶ月物のリースレートの上昇が一服しつつあるものの、依然として10%を上回って推移しているだけに、引き続き安値は買い拾われそうです。節目の1250ドルを維持しつつ、再度1300ドル台を回復出来るか注目されます。
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