世界の金ETFの金保有残高(月別)

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産金業界団体ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)が10月7日に公表した「Gold-Backed ETF FLOWS」によると、9月末の世界の金ETF(上場投資信託)関連(202銘柄)の金保有残高は前月末比145.63トン増加の3837.65トンと、4ヶ月連続で増加。月末の残高としては、2022年4月(3884.44トン)以来の高水準となっております。また、増加幅は2022年3月(185.39トン増)以来の大きさでした。

米ドルに対する信認が低下していることや、FRBによる利下げ期待のほか、ウクライナや中東を巡る「地政学リスク」の再燃に加え、FRBの独立性への懸念が拡がる中、引き続き「安全資産」として金が選好されたようです。なお、9月末の世界の金ETF関連の運用資産残高は前月末比651.92億ドル増加の4724.91億ドル。4ヶ月連続で増加となり、過去最高を更新しております。

 

世界の金ETFの金保有残高(月別、前月比)

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地域別で見てみると、地域が増加。最も増加した地域は北米で、同89.39トン増加。4ヶ月連続で増加となり、月末の残高としては、2020年12月(2000.29トン)以来の高水準。増加幅は2022年3月(100.25トン増)以来の大きさとなっております。

欧州は同37.34トン増と、5ヶ月連続で増加となり、月末の残高としては、2023年9月(1442.01トン)以来の高水準。増加幅は今年1月(39.03トン増)以来の大きさ。

アジアは同17.46トン増と、増加に転じました。月末の残高としては今年7月(321.38トン)を上回り、過去最高となっております。増加幅は今年3月(69.29トン増)以来の大きさ。また、その他地域は同1.44トン増と、3ヶ月ぶりに増加に転じております。

銘柄別で見てみると、最も増加したのは「SPDR Gold Shares(米国)」で前月末比35.19トン増加。一方で、最も減少したのは「Bosera Gold Exchange Trade Open-End Fund ETF(中国)」で同2.08トン減少。

 

世界の金ETF 地域別金保有量(月別)

2025年8月末

2025年9月末

前月末比

北米

1906.79㌧ 1996.18㌧

 89.39㌧増

欧州

1398.67㌧ 1436.01㌧

37.34㌧増

アジア

316.71㌧ 334.17㌧

17.46㌧増

その他地域

69.85㌧ 71.29㌧

1.44㌧増

世界合計

3692.02㌧ 3837.65㌧

145.63㌧増

※WGCの資料を基に豊トラスティ証券作成

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