ダウ工業株30種平均

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昨晩のダウ工業株30種平均は、前営業日比301.07ドル安の45952.24ドルで終了。

「AIバブルではないか」との懸念が燻り始めるなど、相場の過熱感が意識され始める中、10月6日から10日まで5営業日続落。米中貿易摩擦が再燃し、投資家のリスクオフ姿勢が強まる中、10日に45470.72ドルまで下げる場面もみられております。ただ、トランプ米大統領がSNSに、「中国については心配いらない。全て上手くいく」と投稿したことから、今回も「TACO(トランプ氏はいつも尻込みする)」の流れとなり、週明け13日は急反発となり、46000ドル台を回復しました。

FRBのパウエル議長が講演で、量的引き締め(QT)の終了が近いことを示唆。また、米労働市場について、雇用者数の伸びが急激に減速し、「雇用の下振れリスクが高まったようにみえる」と述べたことから、10月のFOMCでFRBが追加利下げを行うとの見方が強まり、14日も続伸。米金融大手の堅調な決算を好感した買いが入り、翌15日に46693.34ドルまで上昇する場面もみられたものの、米中貿易摩擦への懸念が投資家心理を圧迫する中、高値を維持出来ず。米地銀の融資を巡る懸念が強まる中、16日も続落となっております。

引き続き米主要企業の2025年7-9月期決算に注目が集まりそうですが、最高値圏で推移する中、米国株の割高感が強まっている上に、米政府機関の一部閉鎖に伴う米景気の下押し懸念が投資家心理を圧迫し始めているようです。また、月末に米中首脳会談を控える中、交渉を優位に進めるため駆け引きは会談直前まで続くとみられていることから、当面は上値の重い展開が続きそうです。

FRBの利下げ拡大期待が相場を下支える中、目先は50日平均線や8月1日の安値43340.68ドルから10月3日の高値47049.64円の上げ幅をフィボナッチ・リトレースメントで見た場合の38.2%押し水準45632.82ドルを維持出来るか注目されます。割り込むようですと半値押し水準45195.16ドル辺りまで下げて来ることも想定されます。

◆機関投資家調査、AIバブルとの見方が過去最高

米金融大手バンク・オブ・アメリカが10月14日に公表した10月の機関投資家調査によると、機関投資家の投資心理が回復し、2月以来8ヶ月ぶり強気水準となっております。一方で、人工知能(AI)株高を「バブル」と捉える投資家の割合は54%と、過去最高を記録。リスク選好を強める一方で、AI株へのマネー集中に警戒する投資家心理が明らかになっております。

今後1年間について87%の機関投資家が世界経済の緩やかな減速を示す「ソフトランディング」や減速すらしない「ノーランディング」を予想。このうち「ノーランディング」との予想は33%と8ヶ月ぶりの高さでした。

 

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