ダウ工業株30種平均
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昨晩のダウ工業株30種平均は、前営業日比797.60ドル安の47457.22ドルで終了。一時11月7日に46495.62ドルまで下げるも、50日平均線がサポート・ラインとして意識される中、安値は買い拾われて反発。その後7日から12日まで4営業日続伸。米政府機関の一部閉鎖が解除される見通しとなり、米景気への下押し圧力が和らぐとの見方から投資家のリスク選好姿勢が強まる中、11月12日に48431.57ドルまで上昇し、最高値を更新。史上初めて終値で48000ドル台に乗せております。
ただ、4営業日で1300ドルあまり上昇するなど、急ピッチな上昇に対する警戒感が強まる中、「噂で買って事実で売る」展開に。FRB高官から追加利下げに慎重な発言が相次ぎ、FRBによる利下げ観測が後退したこともあり、翌13日は急落となりました。
政府閉鎖の終了後は株価が上がり易いとの「アノマリー」があるものの、43日と史上最長期間の政府閉鎖になった影響は大きいようです。米議会予算局(CBO)の試算によると、11月12日まで6週間にわたって閉鎖された場合、2025年第4四半期のGDP(国内総生産)を年率換算で1.5ポイント押し下げる可能性があると試算しております。また、政府機関が業務を再開しても、集計が中断されている可能性があり経済指標の発表時期や精度にも影響が出るとの懸念が拡がっております。
FRBは市場が想定していたよりも利下げに慎重だとの見方に加えて、「世紀の空売り」で知られる米著名投資家のマイケル・バーリ氏をはじめ、著名投資家が警鐘を鳴らすなど、人工知能(AI)相場の過熱への懸念が高まる中、節目の47000ドルを維持出来ない様ですと、再度50日平均線辺りまで下げて来ることも想定されます。「AIバブル」に対する懸念が根強い中、目先は19日に発表されるエヌビディアの決算発表が注目されます。
◆米休暇シーズンの旅行需要、前年に比べ低調に
会計事務所大手デロイトは11月12日に、米国で感謝祭から始まる休暇シーズンの旅行需要について、昨年に比べて支出が減少し、旅行回数や日数が減るとの調査結果を公表しました。
◆米年末商戦、初の売上高1兆ドル突破予想
全米小売業協会(NRF)は11月6日に、年末商戦の売上高が初めて1兆ドルを突破するとの見通しを発表。ただ、経済的な圧力が消費者心理を圧迫し、成長は鈍化する見込みとしております。11-12月の売上高は3.7~4.2%増の1.01~1.02兆ドルと、前年(4.3%増の9761億ドル)を上回る見通し。
なお、NRFのシェイ最高経営責任者(CEO)は「米消費者心理は慎重になっているかもしれないが、ファンダメンタルズは依然として強い」と指摘しました。年末商戦は感謝祭やその翌日の「ブラックフライデー」および翌月曜日の「サイバーマンデー」、クリスマスが対象で、大手小売業者にとって重要な書き入れ時となります。
SOX指数
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