NY金
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先週のNY金(中心限月)は、前週末比14.7ドル安の4079.5ドルで終了。3週ぶりに下落しております。
11月13日に4250.0ドルまで上昇するも、市場の期待とは裏腹にFRB高官から追加利下げに慎重な発言が相次ぎ、FRBが12月のFOMC(米連邦公開市場委員会)で利下げを見送るとの見方が市場で拡がる中、17日に急落。13日から18日まで4営業日続落。18日に3997.4ドルまで下げて、7営業日ぶりに4000ドルを割り込む場面もみられたものの、50日平均線がサポート・ラインとして意識される中、引き続き終値では4000ドルを維持しております。
米政府機関の一部閉鎖の影響で約1ヶ月半遅れて20日に発表された9月米雇用統計は、非農業部門就業者数が11.9万人増と、市場予想(5万人増)を大きく上回りました。一方で、過去2ヶ月の就業者数は計3.3万人引き下げられ、失業率は4.4%と、前月から0.1ポイント悪化。2021年10月(4.5%)以来の高水準でした。注目度は高かったものの、データが古い上に、強弱入り混じる内容だったため、大きな材料とはならず。
なお、米労働省は19日に、10月米雇用統計を公表しないと発表。また11月米雇用統計の公表日を12月5日から12月16日に変更。12月9、10日の両日に開催されるFOMC(米連邦公開市場委員会)後の公表となるため、主要データが十分に揃わない中、12月会合の利下げは見送りになるとの見方が拡大。
また、19日に公表されたFOMC議事要旨(10月28、29日開催分)で、大半の参加者が次回12月会合で政策金利を据え置くことが妥当な可能性があるとの見方を示していたことが明らかとなったことから、上値の重い展開が続いていたものの、21日にNY連銀のウィリアムズ総裁が、FRBが「近い将来」に利下げを行うことができる可能性があると発言、また、FRBのウォラー理事も24日にFOXビジネスとのインタビューで、労働市場の鈍化を懸念しているとした上で、12月会合での利下げを支持することを改めて表明したことから、次回12月の会合で追加利下げが実施されるとの観測が拡大し、金に見直し買いが入り始めております。
なお、CMEが公表している「FedWatch(フェドウォッチ)」(11月21日時点)によると、12月のFOMCでFRBが利下げを行うとの見方は71.0%まで上昇、据え置きとの見方は19.0%まで低下しており、再び両者が逆転している。
米政府機関の一時閉鎖が続いた影響で、米経済指標の発表が遅延しており、FRB高官の発言に一喜一憂する展開が続いておりますが、世界最大の金ETFである「SPDRゴールド・シェア」の金保有残高は一進一退が続いており、金相場に対する先高観は依然強いように見えます。中央銀行の金購入も引き続き旺盛であることから、目先は50日平均線をサポートに引き続き4000ドルを維持しつつ、10月20日を起点としたダウン・トレンドを上抜くことが出来るか注目されます。
SPDRゴールド・シェアの金保有残高
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最後に、世界最大の金ETFである「SPDRゴールド・シェア」の金保有残高は11月21日時点で前週末比3.43トン減少の1040.57トンと、3週ぶりに減少に転じました。
世界第2位の金ETFである「iシェアーズ・ゴールド・トラスト」は前週末比0.23トン減少の484.01トンと減少に転じました。
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