トランプ米大統領は1月16日にホワイトハウスでの会合で、ハセット国家経済会議(NEC)委員長について「正直に言うと、今の職に留まってほしい」と発言。「本当に優秀だ」とした上で、FRBに移したら「(政府から)彼を失ってしまうことになる。私にとって深刻な問題だ」と述べております。ハセット氏はトランプ氏への「忠誠心」の高さからFRBの次期議長の最有力候補とみられていますが、指名を見送る可能性を示唆しました。
トランプ氏がハセット氏のNEC委員長留任を明言したことで、後任候補はウォーシュ元FRB理事とウォラーFRB理事、米資産運用大手ブラックロック・グローバル債券部門のリーダー最高投資責任者(CIO)の3人となります。
米司法省が先週、FRB本部改修工事に関するパウエル氏の議会証言を巡り、刑事捜査に関する召喚状を送付したことで、FRBの独立性と金融政策への信認が損なわれるとの懸念が高まっており、トランプ氏側近のハセット氏が議長となれば、FRBの独立性が一段と揺らぐとみられていました。
◆FRB高官の発言
・FRBのボウマン副議長(金融規制担当)は1月16日の講演で、労働市場が改善したという「持続的かつ明確な証拠がない」と強調。その上で、「金融政策を中立水準に近づける用意をすべきだ」と訴えております。また、労働市場の状況改善が確認されない中、「利下げ停止のシグナルを避ける必要がある」と言明しました。
・FRBのジェファーソン副議長は1月16日の講演で、2024年半ば以来の計1.75%の利下げを踏まえれば、政策金利は「中立金利と一致したレンジ」にあるとの見方を示しました。その上で、「現行政策スタンスは金利追加調整の規模と時期を判断する上で好位置にある」と言明。1月のFOMC(米連邦公開市場委員会)での利下げ見送りを示唆しました。
・カンザスシティー連銀のシュミッド総裁は1月15日の講演で、インフレ圧力の持続に懸念を示した上で、FRBが「現時点で利下げする理由はほとんど見当たらない」と述べております。
・シカゴ連銀のグールズビー総裁は1月15日にCNBCとのインタビューで、雇用情勢の安定を示す十分な証拠が得られる中、FRBはインフレ抑制に注力する必要があるとの考えを示しております。
なお、FRBは1月27、28日の両日にFOMCを控える中、先週末から「ブラックアウト」期間に入っております。
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