ダウ工業株30種平均
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昨晩のダウ工業株30種平均は、前営業日比398.70ドル安の46912.30ドルで終了。10月29日に48040.64ドルまで上昇し、最高値を更新。初めて48000ドル台に乗せる場面もみられたものの、FRBは市場が想定していたよりも利下げに慎重だとの見方が拡がり、反落。また、ハイテク株の割高感が意識され始める中、IT大手による人工知能(AI)技術への過剰な設備投資に対する懸念が強まったため、調整地合いが継続。
香港で開かれた「世界金融リーダーズ投資サミット」で、米金融大手ゴールドマン・サックスのソロモン最高経営責任者(CEO)は「相場が10~20%下がる可能性がある」と警鐘を鳴らし、米運用大手インベスコのシュロスバーグCEOも「市場は修正ポイントに接近した」と発言するなど、米大手金融機関のトップから「AIバブル」を懸念する声が相次ぎ、投資家心理を冷やしたようです。
10月ADP全米雇用報告で、非農業部門雇用者数が前月比4.2万人増と3ヶ月ぶりにプラスに転じた一方、翌6日に米調査会社チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマスが発表した10月の米国内の人員削減数が10月としては2003年以来の高水準。米雇用情勢の減速を示す統計を受けて、11月6日に一時46787.44ドルまで下げる場面もみられるなど、10月23日以来10営業日ぶりに47000ドルを割り込んでおります。
米政府機関の一部閉鎖が長期化する懸念や、トランプ米政権が導入した関税措置の合法性を巡る米最高裁の判断の行方など、先行きの不確実性が高まっております。
テクニカル的にもMACDがデッド・クロスとなる中、目先は10月14日の安値45452.03ドルから10月29日の高値48040.64ドルの上げ幅をフィボナッチ・リトレースメントで見た場合の半値押し水準46746.34ドルを維持出来るかが焦点となりそうです。維持出来ないようですと、61.8%押し水準46440.88ドルや50日平均線辺りまで下げて来ることも想定されます。
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