ダウ工業株30種平均
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昨晩のダウ工業株30種平均線は、前営業日比254.48ドル高の41368.45ドルで終了。
米高関税政策を巡る過度な警戒感が後退する中、4月22日から5月2日まで9営業日続伸。4月米雇用統計で、景気動向を敏感に反映する非農業部門就業者数が前月比17.7万人増と、前月(改定値、18.5万人増)を下回ったものの、市場予想(13.0万人増)は上回り、労働市場の底堅さが示唆されたことなどが好感されて、5月2日に4月2日以来の41000ドル台を回復しました。
トランプ関税に対する警戒感が根強い中、トランプ米大統領が、海外製作映画に100%の関税を課す方針や輸入医薬品に対する追加関税を示唆したため、今週は上値の重い展開が継続。切り下がって来ている50日平均線もレジスタンスとして意識された模様。ただ、FOMC(米連邦公開市場委員会)を無事通過したことや、米中貿易摩擦緩和期待が拡がる中、8日に41773.22ドルまで上昇する場面も見られております。米ブルームバーグ通信が、トランプ米政権がバイデン前政権時代に打ち出した人工知能(AI)向け半導体の輸出規制案を見直す方針だと報じたことを受けて、ハイテク株を買う動きも拡がった様です。
8日は長い上ひげを引いて終了しており、上昇一服感も出始めておりますが、米英が関税交渉で合意し、今週末から行われる予定の米中貿易協議も進展するとの期待感が拡がり始めております。ベッセント米財務長官は5月6日に議会で、「18の重要な貿易相手のうち、17のパートナーと現在交渉している」と述べており、今後も合意発表が続く様ですと、トランプ米政権の関税政策を巡って悪化していた投資家心理が最悪期を脱する可能性がありそうです。
ペナントを上抜きつつある中、50日平均線をサポートに41000ドルを維持出来るかが焦点となりそうです。42000ドル付近には100日・200日平均線が推移しており、レジスタンスを受ける可能性もありますが、MACDの上昇が続く中、「相互関税」の詳細が発表された前日の終値(4月2日、42225.32ドル)を意識した動きになって行くことも想定されます。
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