NY白金
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先週のNY白金(中心限月)は、前週比19.1ドル安の1623.0ドルで終了。10週ぶりに下落に転じました。1600ドルを挟んだ揉み合いが続いていたものの、相関性の強い金相場が連日で最高値を更新する中、相対的な割安感が意識されて白金も買い進められて、10月3日に急伸。8日に1700ドルを突破し、翌9日に1725.7ドルまで上昇する場面もみられております。ただ、急ピッチな上昇に対する警戒感が強まる中、金相場が5営業日ぶりに反落したことを受けて、一転して買い方の利喰い売りに押される展開となり反落。翌10日も続落となり、1614.0ドルまで下げる場面もみられております。ただ、金相場の急反発を受けて、週明けの白金相場は3営業日ぶりに反発に転じております。
NYMEXの白金認証在庫は10月に入ってから増加が一服しているものの、20トン台を維持。1ヶ月物のリースレートも10%台前半で推移するなど、白金業界団体「ワールド・プラチナム・インベストメント・カウンシル(WPIC)」が9月に公表した最新の需給レポートを受けて、改めて需給のひっ迫感が意識され始めているようです。また、トランプ米政権が9月末で、電気自動車(EV)の購入補助を終了したため、内燃機関車の販売が回復し、自動車触媒向け需要が増加するとの期待感も出始めている模様。世界の白金ETFの白金保有残高が増加傾向にあることも、価格を下支えている様に見えます。
週明けに1707.1ドルまで上昇する場面もみられたものの、米中貿易摩擦への懸念が再燃する中、1700ドル付近では戻り売りが出易くなっているようです。そのため、目先は節目の1650ドル台を維持出来るかが焦点となりそうです。
割り込む様ですと、短期的に9月17日の安値1354.0ドルから10月9日の高値1725.7ドルの上げ幅をフィボナッチ・リトレースメントで見た場合の38.2%押し水準1583.7ドル辺りまで下げて来ることも想定されます。ただ、需給のひっ迫感が意識される中、安値は買い拾われそうです。
金相場も短期的な過熱感が強まっているようですが、先高感は依然強く、引き続き貴金属市場を牽引するとみられております。相関性の強い金相場と連動した値動きが続くか注目されます。
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