NY白金
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先週のNY白金(中心限月)は、前週比3.5ドル安の1619.5ドルで終了。2週連続で下落しております。
急ピッチな上昇に対する警戒感が強まる中、金相場が5営業日ぶりに反落したことを受けて、10月9日は反落。米中貿易摩擦が再燃したことを受けて、翌10日も続落となり、1614.0ドルまで下げる場面もみられております。ただ、金相場の反発を受けて、13日は急反発。その後は1700ドル辺りでは買い方の利喰いが出易く、上値の重い展開が継続。16日に急伸となり、1770ドルまで上昇する場面もみられたものの、金相場の大幅下落を受けて、翌17日は急落。「往って来い」の展開となりました。
前述のように、先週末の金相場は急落となったものの、先高観は依然強く、引き続き貴金属市場を牽引するとみられております。米中貿易摩擦の再燃や米政府機関の一部閉鎖が続く中、長引けば消費者心理が冷え込み、米景気を下押しするとの懸念が拡がり始める中、白金需要減退懸念が拡がり始めており、白金相場は上昇の勢いがやや弱まって来ているようです。
テクニカル的にも、MACDがデッド・クロスとなる中、大陰線を引いただけに、しばらくは調整地合いが続く可能性がありそうです。目先は9月17日の安値1354.0ドルから10月16日の高値1770.0ドルの上げ幅をフィボナッチ・リトレースメントで見た場合の38.2%押し水準1611.1ドルや心理的節目の1600ドルを維持出来るかが焦点となりそうですが、割り込むようですと短期的に半値押し水準1562.0ドル辺りまで下げて来ることも想定されます。
とは言え、NYMEXの白金認証在庫は10月16日時点で21.19トンと、年初来最高残高を維持。米国に白金在庫が集中する中、国際需給のひっ迫が意識されて1ヶ月物のリースレートも引き続き10%台前半で高止まりしております。世界の白金ETFの白金保有残高も増加傾向にあり、実需の動きが相場の下支えとなりそうです。
中国共産党は10月20日から23日まで、重要会議である第20期中央委員会第4回全体会議(4中全会)を北京で開催し、2026〜2030年の経済政策の運営方針を定める第15次5ヶ年計画を決定するとみられており、不動産不況や米中貿易摩擦への懸念が強まる中、新たな経済政策が打ち出されるか注目されます。
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