NY金

↓クリックすると拡大します↓

©Copyright Jiji Press Ltd. All rights reserved

 

・WGCの需給レポートはこちら

・金の地上在庫はこちら

・世界の金生産量はこちら

・公的機関の金準備はこちら

・中国の金準備はこちら

・中国の金輸入量はこちら

・スイスの金輸出量はこちら

先週のNY金(中心限月)は、前週末比212.9ドル高の4213.3ドルで終了。9週連続で上昇しております。10月9日に5営業日に反落となったものの、米政府機関の一部閉鎖に伴う米経済の混乱や先行きへの懸念に加えて、米中貿易摩擦が再燃する中、「安全資産」として金を選好する動きが続き、その後10日から16日まで5営業日続伸。連日で最高値を更新する中、米地銀の損失発表で金融市場の不透明感が高まり、17日に4392.0ドルまで上昇する場面もみられております。

ただ、テクニカル的に相対力指数(RSI)は80%を上回る水準で推移し、200日平均線との上方乖離率が30%を突破するなど買われ過ぎ感が強まる中、急落。トランプ米大統領が17日に米FOXビジネスとのインタビューで、中国に100%の追加関税を課す案は「持続可能ではない」と発言。その上で、月末に開幕するアジア太平洋経済協力会議(APEC)に合わせて、予定通り習近平国家主席と会談する意向を表明し、両国関係は上手くいくとの見方を示したことから、米中貿易摩擦激化への警戒感が和らぎ、買い方の利喰い売りが活発化する中、4196.0ドルまで下げる場面もみられております。

このまま終値で4200ドルを割り込むようですと、9月18日の安値3660.5ドルから10月17日の高値4392.0ドルの上げ幅をフィボナッチ・リトレースメントで見た場合の38.2%押し水準4112.6ドル辺りまで下げて来ることも想定されますが、週明けの時間外取引は急反発に転じております。

米金融大手バンク・オブ・アメリカが2026年に5000ドルに到達するとの見通しを示すなど、先高観は依然強いようです。米政府機関の一部閉鎖に伴う米景気の下押し懸念や日米欧の財政悪化懸念が強まっている上に、月末に米中首脳会談を控える中、交渉を優位に進めるため駆け引きは会談直前まで続くとの見方も多く、引き続き安値は「安全資産」として買い拾われることが想定されます。世界最大の金ETFである「SPDRゴールド・シェア」の金保有残高は10月17日時点で1047.21トン。2営業日連続で大幅増となるなど、金市場に投機資金の流入は続いているようです。

ただ、ボラティリティーの高い値動きが続く中、今週も乱高下する可能性がありそうです。また、先週末の急落を受けてローソク足のパターンは「包み線」が出現したように見えるだけに、高値警戒感から騰勢の勢いが弱まることも想定されますが、FRBの利下げ拡大期待が引き続き相場を下支えしそうです。

なお、18日にからFRB高官が対外発信を控えるブラックアウト期間に入っていますが、今週は24日に9月米消費者物価指数(CPI)が発表される予定となっております。

 

SPDRゴールド・シェアの金保有残高

↓クリックすると拡大します↓

 

最後に、世界最大の金ETFである「SPDRゴールド・シェア」の金保有残高は10月17日時点で前週末比30.05トン増加の1047.21トンと、5週連続で増加しております。

世界第2位の金ETFである「iシェアーズ・ゴールド・トラスト」は前週末比2.43トン増加の487.19トンと、8週連続で増加。

 

※豊トラスティ証券株式会社が提供する投資情報は、あくまで情報提供を目的としたものです。銘柄の選択、売買価格など投資にかかる最終決定は弊社の重要事項説明書を十分にお読み頂き、投資家自身の判断でなさる様にお願い致します。本資料作成につきましては細心の注意を払っておりますが、その正確性については保証するものではなく、万一その内容に誤りがあった場合、その誤りに基づく障害については当社は一切の責任を負いかねます。