NY金

↓クリックすると拡大します↓

©Copyright Jiji Press Ltd. All rights reserved

 

・WGCの需給レポートはこちら

・金の地上在庫はこちら

・公的機関の金準備はこちら

・中国の金準備はこちら

・中国の金輸入量はこちら

・スイスの金輸出量はこちら

先週のNY金(中心限月)は、前週末比67.1ドル安の3385.7ドルで終了。3週ぶりに下落に転じております。

6月11日から13日まで3営業日続伸。イスラエルがイランの核関連施設などを攻撃したことを受けて、投資家のリスクオフ姿勢が強まる中、「安全資産」として金が選好され、6月16日に一時3476.3ドルまで上昇する場面も見られております。

ただ、イランが米国とイスラエルに協議を求めているとの報道を受けて、中東情勢の一段の悪化が避けられるとの思惑が拡がる中、一転して急落。6月18日に5営業日ぶりに3400ドルを割りこみました。

FRBによる早期利下げ観測が後退したことも上値を重くしている模様。6月17、18日の両日に開催されたFOMC(米連邦公開市場委員会)で、FRBは市場の予想通り政策金利を4会合連続で据え置きました。

声明公表後の記者会見で、パウエル議長は利下げを急がない姿勢を改めて示すなどややタカ派な姿勢を示しました。また、FOMC参加者の政策金利見通しである「ドットチャート」が公表され、2025年末のFF金利見通し中央値は年3.875%(3月時点の見通しは3.875%)で据え置かれ、通常の0.25%の利下げ幅で年2回の利下げを見通しを維持したものの、中身を細かく見てみると、利下げが2回との予想は8人で、3月時点から1人減少。一方で、年内に利下げが無いとの予想は7人で、3月時点から3人増加。「スタグフレーション」に対する警戒感から、関税が招くインフレを警戒して利下げに慎重な勢力と、雇用悪化を気にして利下げを見込む勢力で、二分していることがうかがえる内容となりました。

米金融大手シティ・グループが、2025年後半から2026年初めまでに金価格が3000ドルを割り込む可能性があるとの見方を示すなど、ここにきて市場は強気一辺倒では無くなってきているようです。

米国がイランの核施設への攻撃に踏み切ったことを受けて、週明けの時間外取引で3413.8ドルまで急伸する場面も見られたものの、勢い続かず。現在はマイナス圏で推移しております。今後イランが報復としてイラクなど周辺産油国の米軍基地に攻撃する事態になるようですと、「安全資産」として金を選好する動きが強まり、3400ドル台を回復することも想定されますが、材料出尽くし感が強まる中、買い方の利喰い売りが出易い地合いが続きそうです。

目先は、心理的節目の3350ドルを維持出来るかが焦点となりそうですが、割り込ようですと短期的に50日平均線辺りまで下げて来ることも想定されます。

とは言え、世界最大の金ETFである「SPDRゴールド」の金保有残高は増加傾向にあります。新興国を中心に中央銀行の旺盛な金買いも続いており、実需の買いが価格を下支えしそうです。

 

SPDRゴールド・シェアの金保有残高

↓クリックすると拡大します↓

 

最後に、世界最大の金ETFである「SPDRゴールド・シェア」の金保有残高は6月20日時点で前週末比9.75トン増加の950.24トンと、5週連続で増加しております。

一方、世界第2位の金ETFである「iシェアーズ・ゴールド・トラスト」は前週末比1.76トン増加の437.76トンと、3週連続で増加。

 

※豊トラスティ証券株式会社が提供する投資情報は、あくまで情報提供を目的としたものです。銘柄の選択、売買価格など投資にかかる最終決定は弊社の重要事項説明書を十分にお読み頂き、投資家自身の判断でなさる様にお願い致します。本資料作成につきましては細心の注意を払っておりますが、その正確性については保証するものではなく、万一その内容に誤りがあった場合、その誤りに基づく障害については当社は一切の責任を負いかねます。