NY金

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先週のNY金(中心限月)は、前週末比137.2ドル高の3653.3ドルで終了。3週連続で上昇しております。

8月26日から9月3日まで6営業日続伸。7月米個人消費支出(PCE)物価指数が市場予想と一致したことを受けて、FRBが9月のFOMC(米連邦公開市場委員会)で利下げに動くとの見方が拡がる中、連休明けの9月2日に8月8日の高値3534.1ドルを上抜いて、最高値を更新。3日も一時3640.1ドルまで上昇するなど、連日で最高値を更新したものの、8月米雇用統計の発表を控える中、急ピッチな上昇に対する懸念が強まり、4日は反落となりました。

ただ、8月米雇用統計を受けて5日は急反発。一時3655.5ドルまで上昇するなど、最高値を更新しております。景気動向を敏感に反映する非農業部門の就業者数は前月比2.2万人増と、伸びは前月(改定値、7.9万人増)から縮小し、市場予想(7.5万人増)も大幅に下回りました。また、6月分は1.4万人増から1.3万人減に下方修正され、コロナ禍を除くと2010年9月以来、約15年ぶりにマイナスとなっております。失業率は4.3%と、前月から0.1ポイント悪化。労働市場の鈍化が示されたことを受けて、FRBが9月のFOMCで利下げに動くとの観測が一段と拡大。米長期金利が急低下したことに加えて、主要通貨に対してドルが売られる中、買い進められたようです。

CMEが公表している米金利先物の値動きから政策金利を予想する「FedWatch(フェドウォッチ)」(9月5日時点)によると、9月のFOMCでFRBが利下げを行うとの見方は100%となり、11%は0.50%の大幅利下げを見込んでおります。年内の3会合全てで連続利下げを行うとの見方も7割近くを占めるなど、市場がFRBの大幅利下げを急速に織り込み始める中、目先は9月11日に発表される8月米消費者物価指数(CPI)に注目が集まりそうです。

最高値を更新した後だけに、目先は買い方の利喰い売りに押されることも想定されますが、節目の3600ドルを維持出来るかが焦点となりそうです。

ただ、日米欧で超長期金利が上昇基調にあるなど、政治不安や財政懸念が強まっていることや、ウクライナ中東で「地政学リスク」が再度高まる中、「安全資産」として金を選好する動きが続くとの見方は多いようです。クックFRB理事の解任騒動で、FRBの独立性への懸念からドルの信認が低下していることも価格を下支えするとみられております。

 

SPDRゴールド・シェアの金保有残高

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最後に、世界最大の金ETFである「SPDRゴールド・シェア」の金保有残高は9月5日時点で前週末比4.29トン増加の981.97トンと、2週連続で増加しております。

世界第2位の金ETFである「iシェアーズ・ゴールド・トラスト」も前週末比3.60トン増加の459.94トンと、2週連続で増加。

 

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