米ドル・円
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米ドル・円は、米中貿易交渉の進展期待が拡がる中で、投資家のリスク選好姿勢が強まり、円売りドル買いの動きが加速。153円台に乗せる場面もみられたものの、日米財務相会談でベッセント米財務長官が為替に言及したことが明らかになり、トランプ米政権が円安を牽制しているとの思惑から円が買い戻されて、10月28日に一時151円台後半まで円高が進む場面もみられております。
FOMC(米連邦公開市場委員会)で、FRBは9月に続いて2会合連続で利下げを決定。ただ、カンザスシティー連銀のシュミッド総裁が金利据え置きを訴えて反対票を投じるなど、雇用とインフレへのリスク対処を巡り、FRB内で依然として見方が割れていることが浮き彫りとなりました。また、12月会合での利下げを巡り、パウエル議長が記者会見で「既定路線ではない」と発言。FRBは市場が想定していたよりも利下げに慎重だとの見方が拡がっております。
一方で、日銀は金融政策会合で政策金利の据え置きを決定。記者会見で植田総裁は追加利上げについて「現時点で予断を持っていない」と発言。日銀が追加利上げを急いでいない姿勢を示したとの見方が拡がる中、日米金利差の縮小観測が後退。円売りドル買いが加速する中で30日に10月10日の153.28円を上抜いて一時154.45円まで円安が進み、2月12日以来の154円台に乗せてきております。
片山財務相が「かなり一方的な急激な動きがみられている」と述べるなど、政府・日銀による円買い介入への警戒感も高まりつつあるますが、再度「高市トレード」が強まる中、昨年7月3日の161.95円から今年4月22日の139.88円の下げ幅をフィボナッチ・リトレースメントで見た場合の61.8%戻し水準153.52円を上抜きつつあるだけに、心理的節目の155円を意識した動きが続きそうです。
なお、米政府機関の一部閉鎖に伴い、商品先物取引委員会(CFTC)の取組高報告の公表は停止されております。
IMM円のネット・ロング
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