米ドル・円

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米ドル・円は、8月米雇用統計の発表を控える中、引き続き147円台で揉み合う展開が続いていたものの、9月3日に一時149円台まで円安が進む場面もみられております。自民党の両院議員総会で、石破首相は進退を明言しなかったものの、森山幹事長をはじめ党四役が辞意を表明したことから、日本の政局不安を意識した円売りドル買いの動きが拡がった模様。

8月下旬に開催された「ジャクソンホール会議」でのパウエルFRB議長の発言を受けて、市場が改めてFRBの9月利下げを織り込み始める中、焦点は年内の利下げ回数に移っております。FRBの利下げペースを占う上で、9月5日に発表される8月米雇用統計に注目が集まりそうです。市場では非農業部門就業者数は前月比7.5万人増と予想されており、前月(7.3万人増)からわずかに拡大する見通し。一方、失業率は4.3%に悪化する見込み(前月は4.2%)。

前述のように、市場は既に9月の利下げを織り込んで推移しており、非農業部門就業者数の伸びが前月と同程度であれば、引き続き90日平均線と200日平均線のレンジ内の動きが続きそうです。日本の政局不安が強まるようですと、一時的に200日平均線を上抜いて150円に迫ることも想定されます。

一方で、パウエルFRB議長は、利下げの判断材料として雇用を重視する姿勢を示しており、就業者数の伸びが市場予想を大幅に下回った場合、年内3回の連続利下げ観測が強まり、円が買い戻されそうです。90日平均線や120日平均線を割り込むことも想定されますが、前述のように日本の政局不安が意識され始める中、145円付近では引き続きドルが買い拾われ易いとみられております。その場合、5月27日を起点としたアップ・トレンドを形成出来るか注目されます。

最後に、米商品先物取引委員会(CFTC)のデータによると、大口投機家のIMM通貨(円)のネット・ロングは8月26日時点で前週比6903枚増加の8万4484枚と、2週連続で増加しております。

 

IMM円のネット・ロング

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