米ドル・円
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米ドル・円は、イスラエルがイランの核関連施設などを攻撃したことから、相対的に安全通貨とされる円を選好する動きが強まり、6月13日に142.79円まで急伸。ただ、「有事のドル買い」も強まったため、一段の円高とはならず。イランが米国とイスラエルに協議を求めているとの報道を受けて、中東情勢の一段の悪化が避けられるとの思惑が拡がり、ドルが買い拾われる中、今週は円安が進み、17日に145円台を回復しております。
FRBによる早期利下げ観測が後退したことも円売りドル買いを誘ったようです。今週開催されたFOMC(米連邦公開市場委員会)で、FRBは市場の予想通り政策金利を4会合連続で据え置きました。また、FOMC参加者の政策金利見通しである「ドットチャート」が公表され、2025年末のFF金利見通し中央値は年3.875%(3月時点の見通しは3.875%)で据え置かれ、通常の0.25%の利下げ幅で年2回の利下げを見通しを維持。ただ、声明公表後の記者会見で、パウエル議長は利下げを急がない姿勢を改めて示すなどややタカ派な発言が目立っております。
米商品先物取引委員会(CFTC)のデータによると、大口投機家のIMM通貨(円)のネット・ロングは6月10日時点で14万4595枚と、6週連続で減少。円買いポジションを巻き戻す動きが続いており、143円辺りではドルが買い拾われ易くなっているように見えます。
引き続き中東情勢に神経質な動きとなりそうですが、目先は4月22日を起点としたアップ・トレンドをサポートに145円台を維持しつつ、切り下がって来ている90日平均線を上抜くことが出来るか注目されます。
なお、今週は日銀金融政策会合も開催され、政策金利の据え置きと、国債買い入れの減額ペースを2026年4月以降に緩めることが決定したものの、市場の想定通りの内容で、市場への影響は限定的でした。
IMM円のネット・ロング
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