米上院は9月19日に、2025会計年度(2024年10月~2025年9月)末を月末に控える中、11月21日までのつなぎ予算案を44対48で否決しました。賛成票を投じたのは共和党議員43人と民主党議員1人のみでした。期限が迫る中、政府機関の一部閉鎖を避けられるか不透明感が強まっております。
予算案が上院を通過するには、議事妨害(フィリバスター)を阻止するため、定数100に対して60票以上が必要となるため、野党民主党の協力が不可欠となります。ただ、民主党は年末に失効する医療保険補助の延長などが含まれていないことに反発しており、上院で補助延長のほか、7月に成立した大型減税関連法の低所得者向け医療保険制度「メディケイド」削減の撤回などを盛り込んだ独自のつなぎ予算案を提出。共和党と民主党のつなぎ予算案がそれぞれ否決されております。なお、与党共和党が僅差の過半数を保つ下院は同日、共和党主導のつなぎ予算案を賛成多数で可決しました。
上院は採決後、1週間の休会に入る予定。予算切れの期限まで10日余りしか残されていないものの、与野党の間で政府閉鎖回避を目指した話し合いの機運は高まっていない模様。民主党上院トップのシューマー院内総務は否決後、「トランプ米大統領は医療コスト低減で民主党と協議するよりも、政府閉鎖をした方がよいと考えている」と批判。
一方、共和党上院トップのスーン上院院内総務は、政府閉鎖の可能性を高めたのは民主党だと非難。また、トランプ米大統領はホワイトハウスで記者団に、「(つなぎ予算案可決で)上院では民主党の票が必要だ」と指摘。「ある程度の期間、政府閉鎖されるかもしれない」と述べております。
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