米金融大手6行の純利益(四半期別)

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米大手銀行6行の2025年7-9月期決算が出揃い、全社が増収増益となりました。6社の純利益は409億ドルと、前年同期比19.2%増加。人工知能(AI)の成長拡大見通しが株高を牽引する中、顧客の取引意欲が活発化。株式トレーディング収入が引き続き堅調だったようです。企業のM&A(合併・買収)に関する助言業務が好調だったことも追い風となった模様。

投資銀行業務が主力のモルガン・スタンレーは企業の新規株式公開(IPO)などに伴う株式引き受けが急伸し、大幅な増収増益。ゴールドマン・サックスもM&Aの助言手数料が急拡大し、業績の底堅さを維持しております。

トランプ米政権の高関税政策を巡る不透明感が春先と比べて後退し、足元ではM&Aの動きが活発化しており、ゴールドマンのソロモン最高経営責任者(CEO)は「来年はより力強いM&A環境が見込まれる」と期待感を示しております。

商業銀行業務の比重が大きい4行の融資残高の合計額は前年同期比4%増加。底堅い米景気を背景に、企業の設備投資が増加しております。FRBが9月に利下げを再開したことで、貸し出し金利には低下圧力が掛かっているものの、融資の伸びで補い本業の稼ぎを示す純金利収入は6%増となっております。

なお、JPモルガンのダイモン最高経営責任者(CEO)は決算発表で、「米国経済は雇用の伸び鈍化などいくつか軟化のサインがあるものの、全体としては依然、強靱だ」と強調しております。

 

 

米金融大手6行の2025年7-9月期決算

 

純営業収益

純利益

JPモルガン・チェース

464億㌦

143億㌦

バンク・オブ・アメリカ

280億㌦

84億㌦

ウェルズ・ファーゴ

214億㌦

55億㌦

シティグループ

220億㌦

37億㌦

ゴールドマン・サックス

151億㌦

40億㌦

モルガン・スタンレー

182億㌦

46億㌦

※豊トラスティ証券作成

 

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