世界の金ETFの金保有残高(月別)

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産金業界団体ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)が1月6日に公表した「Gold-Backed ETF FLOWS」によると、10月末の世界の金ETF(上場投資信託)関連(203銘柄)の金保有残高は前月末比54.92トン増加の3892.65トンと、5ヶ月連続で増加。月末の残高としては、過去最高残高の2020年10月(3915.09トン)以来の高水準となっております。米ドルに対する信認が低下していることや、FRBによる利下げ継続期待のほか、「地政学リスク」やFRBの独立性への懸念が拡がる中、引き続き「安全資産」として金が選好されたようです。

 

世界の金ETFの金保有残高(月別、前月比)

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地域別で見てみると、最も増加した地域は引き続き北米で、同47.19トン増加。5ヶ月連続で増加となり、月末の残高としては、2020年10月以来の高水準。

アジアは同44.84トン増と、2ヶ月連続で増加。増加幅は今年3月(69.29トン増)以来の大きさとなり、月末の残高としては、過去最高残高を更新。また、その他地域は同0.34トン増と、同じく2ヶ月連続で増加。今年6月(71.51トン)を上回り、月末の残高としては過去最高残高を更新しております。一方、欧州は同37.45トン減と、6ヶ月ぶりに減少に転じました。

国・地域別で見てみると、調査対象(21ヶ国、現在は19ヶ国・地域)のうち、2025年10月に最も増加した国は米国で前月末比46.2トン増加。一方で、最も減少したのは英国で同27.3トン減少。

銘柄別で見てみると、調査対象の203銘柄のうち、2025年10月は87銘柄が前月末から増加し、76銘柄が減少。40銘柄は変わらず。最も増加したのは「SPDR Gold Shares(米国)」で前月末比26.28トン増加。一方で、最も減少したのは「Invesco Physical Gold ETC(英国)」で同12.78トン減少。

 

世界の金ETF 地域別金保有量(月別)

2025年9月末

2025年10月末

前月末比

北米

1996.18㌧ 2043.37㌧

 47.19㌧増

欧州

1436.01㌧ 1398.57㌧

37.45㌧減

アジア

334.24㌧ 379.08㌧

44.84㌧増

その他地域

71.29㌧ 71.63㌧

0.34㌧増

世界合計

3837.72㌧ 3892.65㌧

54.92㌧増

※WGCの資料を基に豊トラスティ証券作成

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