世界白金需給

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白金製錬業の英ジョンソン・マッセイ(JM)社は、5月15日に「PGM Market Report」を発表。2023年の世界白金需給は4.0トンの供給不足になるとの見通しを示しました。予想通りとなると2020年以来3年ぶりに供給不足となります。

2023年の世界白金総供給は前年比4.7%増加228.0トンと予測。生産量は同5.0%増の180.6トンを見込んでおります。電力供給への懸念が続く南アフリカの生産量は同4.8%増の129.2トンと予測。JM社は、電力不足が操業に深刻な影響を及ぼすとは想定していないとしております。リサイクル量は同3.6%増の47.3トンを見込んでおります。

2023年世界白金需要量は前年比19.2%増加の231.9トンと予測。2019年(260.9トン)以来、4年ぶり高水準になる見込み。

自動車触媒需要は同10.9%増の95.3トンと、2016年(103.9トン)以来7年ぶり高水準になる見込み。ガソリン車向けで価格水準の高いパラジウムから白金へシフトする動きが強まるとしております。

自動車触媒を除く産業需要は同1.6%増の85.8トン、宝飾品需要は同0.5%増の42.0トンと、小幅ながら2014年以来9年ぶりに増加に転じる見込み。

また、投資需要は8.8トンと、前年(マイナス17.6トン)と、前年から大幅に増加すると予測。3年ぶりにプラスに転じるとしております。

 

世界白金需給(データ)

2021年

2022年 2023年

前年比

鉱山生産量

193.2㌧ 172.0㌧ 180.6㌧

5.0%

  (南アフリカ) 143.4㌧ 123.3㌧ 129.2㌧ 4.8%
リサイクル量 51.2㌧ 45.7㌧ 47.3㌧ 3.6%
総供給 244.4㌧ 217.7㌧ 228.0㌧ 4.7%
自動車触媒需要 74.8㌧ 85.9㌧ 95.3㌧ 10.9%
宝飾品需要 45.7㌧ 41.8㌧ 42.0㌧ 0.5%
触媒を除く産業需要 91.2㌧ 84.5㌧ 85.8㌧  1.6%
投資需要 -0.9㌧ -17.6㌧ 8.8㌧
総需要 210.8㌧ 194.6㌧ 231.9㌧ 19.2%
需給バランス 33.6㌧ 23.0㌧ -4.0㌧

※豊トラスティ証券調べ、2023年はジョンソン・マッセイ社の予測

※小数点以下は四捨五入につき、合計は必ずしも一致しない

※前年比は2022年と2023年の比較

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