NY金

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NY金(中心限月)は、10月7日の時間外取引で一時4000.1ドルまで上昇し、最高値を更新。初めて4000ドル台に乗せる場面もみられております。

急ピッチな上昇に対する警戒感が出始めているものの、FRBによる利下げ期待のほか、中東やロシアとウクライナを巡る「地政学リスク」が燻り続けていることやFRBの独立性への懸念から、引き続き「安全資産」として買われているようです。

また、米国では政府機関の一部閉鎖が続き、フランスではルコルニュ内閣が発足直後に総辞職し、同国の政局不安が再度懸念され始めるなど、先行き不透明感が強まる中、金を選好する動きが続いている模様。

とは言え、テクニカル的な買われ過ぎ感が意識され始めているほか、世界最大の金ETFである「SPDRゴールド」の金保有残高は3営業日連続で減少するなど、心理的節目の4000ドルが近づく中、買い方の利喰い売りも出始めているようです。

◆米上院、つなぎ予算案を5度目の否決

米上院は10月6日に、与党共和党主導のつなぎ予算案を否決しました。予算案否決は5度目。10月1日から2026会計年度(2025年10月~2026年9月)入りしたものの、与野党の対立激化で予算成立の目途は全く立たず、約7年ぶりの政府機関の一部閉鎖は終わりが見えない状況が続いております。

野党民主党は医療保険制度(オバマケア)への補助金延長などを「つなぎ予算案」に盛り込むように要求。これに対して、与党共和党は前年度並みの支出水準を維持する予算案を通してから、医療に関して協議することを主張しており、平行線をたどっております。

トランプ米大統領は同日につなぎ予算案が上院を通過出来なかったことを受けて、「民主党と彼らの失敗した医療政策などに関して喜んで協力する」と強調。ただ、「先ずは民主党が政府再開を認めなければならない」と訴えております。

つなぎ予算案は先月、下院で可決済み。共和党は上院(議席100)で僅差の過半数を維持するものの、予算案通過にはフィリバスター(議事妨害)阻止のため60票を確保する必要があり、野党民主党の協力が不可欠となります。

トランプ米政権は、3日にイリノイ州シカゴの鉄道延伸事業で21億ドルの資金凍結を決定。カリフォルニア州やNY州など民主党の地盤である計16州の「青い州」でインフラ事業などへの資金拠出を凍結しております。また、閉鎖で自宅待機している政府職員の大量解雇をちらつかせるなど、民主党への圧力を強めております。

 

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