世界白金需給
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白金業界団体「ワールド・プラチナム・インベストメント・カウンシル(WPIC)」は11月21日に「Platinum Quarterly」を発表。初めて2024年の需給見通しを示しました。2024年の世界白金需給は11.0トンの供給不足と、2年連続で供給不足となると予測。また、上場投資信託(ETF)、取引所在庫、業界の運転在庫を除いた、利用可能な地上在庫は101.5トンと見込んでおります。
世界白金総供給は前年比3.3%増加の227.4トンと予測。一次供給量(生産量)は同2.4%増の178.6トンとし、2021年(193.0トン)以来3年ぶり高水準、二次供給量(リサイクル)は同6.5%増の48.7トンと見込んでおります。
世界白金総需要は同6.0%減少の238.3トンと予測。自動車触媒需要は同1.5%増の103.0トンと、2016年(104.5トン)以来8年ぶり高水準となる見込み。宝飾需要は同2.8%増の59.2トンと、3年ぶりに増加する見込み。自動車触媒を除く産業需要は同10.7%減の73.6トンと予測。投資需要は2.6トンと予測。前年(12.0トン)から急減する見込み。
なお、2023年の世界白金需給は33.3トンの供給不足になると予測。9月時点の見通し(31.3トンの供給不足)からやや供給不足幅を引き上げております。予想通りとなると、2020年以来3年ぶりに供給不足となります。また、2023年の上場投資信託(ETF)、取引所在庫、業界の運転在庫を除いた、利用可能な地上在庫は112.4トンと予測。9月時点の見通し(112.1トン)からやや引き上げております。
世界白金総供給は前年比2.5%減少の220.2トンと予測。2020年(214.7トン)以来3年ぶり低水準にとどまる見込み。一次供給量(生産量)は同0.8%増の174.4トン、二次供給量(リサイクル)は同13.3%減の45.8トンと、少なくともWPICがデータを公表し始めた2013年以降の最低となると予測しております。
世界白金総需要は同26.1%増加の253.5トンと予測。2019年(260.7トン)以来4年ぶり高水準を見込んでおります。自動車触媒需要は同13.8%増の101.5トンと予測されており、2017年(102.6トン)以来6年ぶり高水準となる見込み。宝飾需要は同2.5%減の57.6トン、自動車触媒を除く産業需要は同13.6%増の82.5トンと予測。投資需要は12.0トンと予測。前年(マイナス19.9トン)から急回復するとしております。
世界白金需給(データ)
2022年 | 2023年 | 2024年 | 前年比 | |
鉱山総供給 | 173.1㌧ | 174.4㌧ | 178.6㌧ | 2.4% |
鉱山生産量 | 171.8㌧ | 172.7㌧ | 178.6㌧ | 3.5% |
(南アフリカ) | 121.8㌧ | 121.5㌧ | 127.5㌧ | 5.0% |
鉱山在庫 | 1.3㌧ | 1.8㌧ | 0.0㌧ | – |
リサイクル量 | 52.8㌧ | 45.8㌧ | 48.7㌧ | 6.5% |
総供給 | 225.8㌧ | 220.2㌧ | 227.4㌧ | 3.3% |
自動車触媒需要 | 89.2㌧ | 101.5㌧ | 103.0㌧ | 1.5% |
宝飾品需要 | 59.1㌧ | 57.6㌧ | 59.2㌧ | 2.8% |
触媒を除く産業需要 | 72.6㌧ | 82.5㌧ | 73.6㌧ | -10.7% |
投資需要 | -19.9㌧ | 12.0㌧ | 2.6㌧ | -78.7%- |
総需要 | 201.0㌧ | 253.5㌧ | 238.3㌧ | -6.0% |
地上在庫 | 145.8㌧ | 112.4㌧ | 101.5㌧ | – |
需給バランス | 24.9㌧ | -33.3㌧ | -11.0㌧ | – |
※豊トラスティ証券調べ、2023年、2024年はWPICの予測
※小数点以下は四捨五入につき、合計は必ずしも一致しない
※前年比は2023年と2024年の比較
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