為替レポート
週末11日のニューヨーク外国為替市場では、米長期金利の上昇を眺めて円売り・ドル買いが優勢となり、円相場は1ドル=149円台前半に下落した。米労働省が朝方発表した9月の卸売物価指数(PPI)は前月比で横ばいとなり、市場予想(0.1%上昇=ロイター通信調べ)を下回った。一方、前年同月比では1.8%上昇し、予想(1.6%上昇)を上回ったほか、エネルギーと食料品を除いたコア指数は前月比0.2%上昇と、予想と一致した。依然としてインフレは根強いと捉える向きもあり、米長期金利が上昇。円売り・ドル買いが先行した。その後、米ミシガン大学が発表した消費者調査によると、10月の景況感指数(暫定値)は68.9となり、前月(確報値)の70.1から低下。市場予想の70.8も下回ったが、市場への影響は限られた。取引後半は、新規材料難の中、週末を前にした持ち高調整の商いとなり、149円近辺から149円台前半にかけての水準を中心に動意に欠ける展開が続いた。