OPECプラス参加国の原油生産量
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◆「OPECプラス」の産油量
石油輸出国機構(OPEC)によると、OPECと非加盟産油国で構成する「OPECプラス」の10月産油量は前月比日量21.4万バレル増加の日量4033.8万バレルと、3ヶ月ぶりに増加に転じております。
OPEC加盟国の産油量は前月比日量46.6万バレル増加の日量2653.5万バレルと、3ヶ月ぶりに増加に転じました。加盟12ヶ国中、増加した国は6ヶ国、減少した国は5ヶ国でした(変わらずは1ヶ国)。
国別では、OPECの盟主であるサウジアラビアは前月比日量0.4万バレル増の日量896.8万バレル。リビアは前月比日量55.6万バレル増と生産量が回復しております。
OPEC非加盟は前月比日量25.2万バレル減少の日量1380.3万バレルと、減少に転じました。ロシアは前月比日量0.9万バレル増の日量901.0万バレル。カザフスタンは前月比日量29.2万バレル減となっております。
◆IEA
国際エネルギー機関(IEA)は11月14日に公表した月報で、石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなど非加盟の産油国で構成する「OPECプラス」の減産が継続しても、2025年の世界石油需給は供給過剰になるとの見通しを示しました。米国など「OPECプラス」非加盟国の増産が需要を上回るとの見方が理由。世界生産量の1%以上に相当する日量100万バレル超の供給過剰となると予測。IEAは「中国の減速が需要を下押ししている」と指摘しております。
なお、IEAは2024年の世界石油需要見通しを日量1億0280万バレル、供給見通しは日量1億0290万バレル、2025年は需要見通しを日量1億0380万バレル、供給見通しは日量1億0500万バレルと予測しております。
◆EIA
米エネルギー情報局(EIA)は11月13日に、短期エネルギー見通し(STEO)を公表。
2024年世界原油生産量は前年比日量60万バレル増の日量1億0262万バレルと予測。前月見通し(日量1億0250万バレル)から日量12万バレル引き上げております。引き上げは2ヶ月連続。
世界石油消費量は前年比日量99万バレル増の日量1億0313万バレルと予測。前月見通し(日量1億0306万バレル)から日量7万バレル引き上げております。日量51万バレルの供給不足になる見込み。
2025年世界原油生産量は前年比日量204万バレル増の日量1億0466万バレルと予測。前月見通し(日量1億0454万バレル)から日量12万バレル引き上げております。
世界石油消費量は前年比日量122万バレル増の日量1億0435万バレルと予測。前月見通し(日量1億0435万バレル)で据え置いております。日量31万バレルの供給過剰となる見込み。
EIAは、石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」の減産により、来年1-3月期まで世界の原油価格は上昇するとの見通しを示しました。一方、「OPECプラス」の間では2年以上続く協調減産に疲れが広がる可能性があると分析。「原油価格の下振れリスクになる」と指摘しております。
◆OPEC
石油輸出国機構(OPEC)は11月12日に公表した月報で、2024年世界石油需要は前年比日量182万バレル増の日量1億0403万バレルとし、前月見通しから日量11万バレル下方修正。
2025年も前年比日量154万バレル増の日量1億0557万バレルと、前月見通しから日量10万バレル下方修正。共に4ヶ月連続で下方修正しております。
中国の需要については、2024年は前年比日量45万バレル増と、前月見通しから日量13万バレル引き下げ、4ヶ月連続で下方修正。2025年は前年比日量31万バレル増と、前月見通しから日量11万バレル引き下げております。
なお、OPECは中国について、生産活動が弱い中で建設業が減速しているほか、液化天然ガス(LNG)を燃料とするトラックの導入が、軽油の圧迫要因となっていると指摘しました。「OPECプラス」は12月1日に閣僚級会合を開催し、今後の原油の生産政策などについて協議する予定。
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