NY金(中心限月、日足)
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先週のNY金(中心限月)は、前週末比16.2ドル高の2675.8ドルで終了。2週連続で上昇しております。
12月6日に2635.6ドルまで下げる場面もみられるも、11月米雇用統計の発表を受けて、FRBによる追加利下げ観測が改めて拡がる中で反発。また、中国人民銀行(中央銀行)が11月に7ヶ月ぶりに金購入を再開したことや、中国共産党が中央政治局会議を開き、金融政策スタンスを「穏健」から「適度に緩和」と、2010年以来約14年ぶりに変更したことで、同国の金需要が増加するとの思惑が拡がり、12月6日から11日まで4営業日続伸。10日に11月22日以来の2700ドル台を回復しました。ただ、12日に2761.3ドルまで上昇する場面もみられたものの、最近の上昇を受けた買い方の利喰い売りに押される中で急落。米長期金利が一時4.40%と3週間ぶりの高水準を付ける中、翌13日も大幅続落。50日平均線を維持出来ずに、2663.3ドルまで下げる場面藻見られております。
目先は、12月17、18日の両日に開催されるFOMCに注目が集まりそうです。「FedWatch(フェドウォッチ)」(12月13日時点)によると、12月のFOMCでFRBが0.25%の利下げを行うとの見方は96.0%。据え置くとの見方は4.0%と、市場では追加利下げ実施をほぼ確実視しております。
そのため、焦点は来年の利下げ幅になってきそうです。「FedWatch」によると、来年12月時点のFF金利見通しは3.75-4.00%が32.7%で最多。12月に0.25%の利下げを行うと仮定すれば、来年は通常の0.25%刻みで3回利下げを行うことが想定されております。9月に公表されたドットチャートでは年4回の利下げが想定されていましたが、トランプ次期米政権による高関税などの政策により、インフレ再燃を警戒する声も聞こえる中、既に複数のFRB高官が利下げペースの減速を示唆する発言を行っており、利下げ回数が市場の想定以上に引き下げられるか注目されます。
目先は、2700ドル台に回復出来るか注目されますが、50日平均線のレジスタンスが強まる様ですと、短期的に100日平均線辺りまで下げて来ることも想定されます。
ただ、欧州や韓国などの「政治リスク」やウクライナ・中東を巡る「地政学リスク」に対する懸念から「安全資産」として買い拾われそうです。また、制裁リスクを回避するために新興国を中心に中央銀行による金買いが活発化しており、旺盛な需要が価格を下支えると見られております。
SPDRゴールド・シェアの金保有残高
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最後に、世界最大の金ETFである「SPDRゴールド・シェア」の金保有残高は12月13日時点で前週末比8.04トン減の863.90トンと、2週連続で減少。
一方、世界第2位の金ETFである「iシェアーズ・ゴールド・トラスト」は前週末比0.83トン増加の393.28トンと、増加に転じております。
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