世界銀行の世界経済見通し
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世界銀行は1月16日に最新の世界経済見通しを公表。2025年、2026年共に2.7%と、昨年6月時点の前回予測で据え置いております。トランプ米政権が関税を一律で10%引き上げた場合、2025年の成長率は0.2ポイント押し下げられるとし、貿易相手が相応の報復関税に踏み切れば、0.3ポイントに達すると予測。「世界での貿易保護主義の増大が政策不透明感の高まりを伴えば、影響はさらに大きくなる」とし、「下振れリスクがある」と警戒感を示しております。
世界銀行の世界経済見通し(国別)
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国別(2025年)では、米国は2.3%と、昨年6月時点から0.5ポイント上方修正。旺盛な消費や生産性の向上、労働力供給拡大が寄与するとしました。一方、ユーロ圏は1.0%と、昨年6月時点から0.4ポイント引き下げております。
中国は4.5%と、昨年6月時点から0.4%上方修正。最近の景気対策などを反映したとしております。ただ、2026年は4.0%に減速する見通し。企業および公的債務の増大が投資を圧迫。生産性の伸びも鈍化し、収入や消費を抑制するとの見方が理由。
日本は1.2%と、前年のゼロ成長から急回復する見込み。昨年6月時点から0.2ポイント引き上げております。堅調な企業の設備投資や、賃金上昇による消費支出改善を見込んでおります。
◆世界失業率、記録的低水準の5%で推移へ
国際労働機関(ILO)は1月16日に、2024年世界失業率がデータのある1991年以降、最低の5%だったと発表。2025年もこの水準を維持すると予想しました。ただ、世界経済成長は昨年の3.3%から今年は約3.2%に減速し、中期的に緩やかな減速が続くことで雇用創出が制限されるとの見方を示しております。
世界銀行の世界経済見通し
2024年 |
2025年 |
2026年 |
|
世界全体 |
2.7%(0.1) | 2.7%(0.0) |
2.7%(0.0) |
米国 |
2.8%(0.3) | 2.3%(0.5) |
2.0%(0.2) |
ユーロ圏 |
0.7%(0.0) | 1.0%(-0.4) |
1.2%(-0.1) |
中国 |
4.9%(0.1) | 4.5%(0.4) |
4.0%(0.0) |
インド |
6.5%(-0.1) | 6.7%(0.0) |
6.7%(-0.1) |
ブラジル |
3.2%(1.2) | 2.2%(0.0 |
2.3%(0.3) |
日本 |
0.0%(-0.7) | 1.2%(0.2) | 0.9%(0.0) |
※豊トラスティ証券作成、カッコ内は昨年6月時点からの修正幅
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