米10年債利回り
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FRB高官からタカ派な発言が相次ぐ中、米10年債利回りは節目の3%に迫る場面も見られましたが、今週は上昇一服。
5月3、4日の両日に開催されるFOMC(米連邦公開市場委員会)が迫る中、ブラックアウト期間に入り、FRB高官が発言を控えているため、新規材料に乏しいことや、中国で新型コロナウイルスの感染拡大が止まらず、世界景気の減速懸念が再燃していることから、安全資産として債券を買う向きもあるようです。ただ、米10年債利回りはFRBが想定している中立金利を大幅に上回って推移しております。
なお、3ヶ月に一度公表されるFOMCメンバー16人の経済・金利見通し(SEP)によると、3月時点でFRBが想定している中立金利は2.4%となっております。
過去を振り返ると、2018年にも米10年債利回りが中立金利を上回った時期がありました。2018年11月に米10年債利回りは3.24%まで上昇。当時の中立金利(3.0%)を上回る時期が続いたものの、一段の上昇とはならず。中立金利を大幅に上回る金利の上昇は、景気を冷やしかねないことからFRBの金融政策への警戒感が拡がった様です。
とは言え、2018年当時は既に利上げの終盤であったのに対して、今回は利上げを開始したばかりです。インフレへの懸念から、FRBは中立金利まで急ピッチで利上げを行うと見られており、米10年債利回りの上昇は続くとの見方も多い模様。
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