NY白金(日足)

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先週のNY白金(中心限月)は、前週比28.6ドル高の966.5ドルで終了。5週ぶりに反発に転じております。

トランプ米政権の関税政策を巡る先行き不透明感から、投資家のリスクオフ姿勢が強まる中、2月28日に936.7ドルまで下げる場面もみられております。ただ、相関性の強い金相場の急伸を受けて、週明け3月3日に急反発。白金業界団体「ワールド・プラチナム・インベストメント・カウンシル(WPIC)」が今週発表した需給レポートで、2025年の世界白金需給は26.4トンの供給不足とし、昨年11月時点の見通し(16.8トンの供給不足)から不足幅を拡大させたこともあり、その後もジリ高が続き、3月6日に一時989.2ドルを付ける場面も見られております。ただ、50日・100日・200日平均線が集中する970ドル台のレンジを明確に上抜くことが出来なかったことから、7日は反落しております。

WPICの需給見通しは、かなり強気の内容となったものの、トランプ米政権の関税政策を巡る先行き不透明感から、世界景気の減速懸念が強まっており、一段高となるには材料不足の様です。

とは言え、市場が落ち着きを取り戻し始めれば、改めて需給の逼迫感が意識されそうです。金との鞘が拡大傾向にある中、相対的な白金の割安感に加えて、南アフリカの生産コストが意識される中、引き続き安値は買い拾われることが想定されます。

なお、中国で国会に相当する全国人民代表大会(全人代)が3月5日に開幕し、2025年の経済成長率目標は3年連続で「5%前後」に設定され、財政政策を拡充して景気を下支えする方針が示されたことから、追加の景気刺激策への期待が高まっているものの、期待されていた追加の具体的な刺激策は現時点では示されておらず、買い材料とはなっていない様です。

最後に、CMEのデータによるとNYMEXの白金認証在庫は3月6日時点で17.16トン。5日は前営業日比0.01トン減となり、2月7日以来の減少となりましたが、翌6日も0.01トン減少しております。

 

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