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先週のNY金(中心限月)は、前週末比47.3ドル高の3114.3ドルで終了。4週連続で上昇しております。
3月11日から20日まで8営業日続伸。ただ、四半期末を控える中、ファンドのポジション調整の動きが強まった様で、21日に3004.1ドルまで下げる場面も見られたものの、節目の3000ドルは維持。トランプ米政権の関税政策や米政府効率化省(DOGE)による政府支出の大幅削減に伴う米景気の減速懸念や、ウクライナや中東を巡る「地政学リスク」が再度高まる中、「安全資産」として安値は買い拾われた様です。
底堅い値動きが続く中、3月27日に急伸。翌28日も続伸となり、3094.9ドルまで上昇する場面も見られるなど、最高値を塗り替えております。トランプ米大統領は4月3日から全ての輸入車に対して25%の関税を課すと発表。世界的な貿易戦争への警戒感やトランプ米政権の関税政策を巡る先行き不透明感から、投資家のリスクオフ姿勢が強まる中、「安全資産」として買い進められた様です。
米金融大手ゴールドマン・サックスが予想を上回る金ETF関連への投機資金の流入と中央銀行の旺盛な需要を背景に、2025年末の金価格見通しを3300ドル(従来見通しは3100ドル)に引き上げたことも好感された模様。
トランプ米政権の二転三転する関税政策に対する警戒感は根強い上に、貿易摩擦が世界景気の減速につながるとの懸念も強まっております。ウクライナや中東を巡る「地政学リスク」も再度高まる中、今週も「安全資産」として金を選好する動きは続くと見られております。金ETFの金保有残高は、世界最大の金ETFである「SPDRゴールド」をはじめとして、増加傾向にあります。
テクニカル的に、相対力指数(RSI)は3月28日時点で72%と、過熱感はまだ無い様に見えます。大手金融機関の金価格見通しの引き上げが相次ぐ中、現在取引中の時間外取引で3100ドルに乗せて来ておりますが、不安心理が高まる中で投機資金の流入は続きそうで、上値を切り上げていく展開が続きそうです。
SPDRゴールド・シェアの金保有残高
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最後に、世界最大の金ETFである「SPDRゴールド・シェア」の金保有残高は3月28日時点で前週末比1.43トン増加の931.94トンと、3週連続で増加。
一方、世界第2位の金ETFである「iシェアーズ・ゴールド・トラスト」は前週末比0.41トン減少の424.06トンと、9週ぶりに減少に転じております。
※豊トラスティ証券株式会社が提供する投資情報は、あくまで情報提供を目的としたものです。銘柄の選択、売買価格など投資にかかる最終決定は弊社の重要事項説明書を十分にお読み頂き、投資家自身の判断でなさる様にお願い致します。本資料作成につきましては細心の注意を払っておりますが、その正確性については保証するものではなく、万一その内容に誤りがあった場合、その誤りに基づく障害については当社は一切の責任を負いかねます。