ダウ工業株30種平均
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昨晩のダウ工業株30種平均線は、前営業日比1014.79ドル安の39593.66ドルで終了。
トランプ米大統領が発表した「相互関税」が市場の想定以上に厳しい内容となり、「ネガティブ・サプライズ」となる中、投資家のリスクオフ姿勢が強まる中、4月3日から8日まで4営業日続落。4日に昨年8月13日以来の40000ドル割れとなり、週明け7日に36611.78ドルまで下げる場面も見られております。
ただ、トランプ米大統領がSNSで、同日に発動したばかりの「相互関税」を一部の国・地域で90日間停止すると発表したことを受けて、流れが一転。世界景気の先行き不安が和らぐ中で、投資家のリスクオフ姿勢が和らぎ、9日は急反発。4営業日ぶりに4万ドル台を回復しました。なお、前営業日比2962.86ドル高となり、上げ幅は過去最大となっております。
トランプ米政権の「相互関税」を巡り、米中が報復措置をエスカレートさせる中、「貿易戦争」が激化し、世界景気が後退するとの警戒感が依然強い上に、米国でインフレ上昇率が高止まりしたまま景気が減速する「スタグフレーション」への懸念が拡がる中、反発は続かず。翌10日は急反落となり、再び40000ドルを割り込んでおります。
株式と通貨、債券が揃って下げる「トリプル安」となり、金融危機が迫っているとの見方も出始める中、恐怖指数とも呼ばれるVIX指数は、依然として警戒ラインと言われる30を上回って推移しており、しばらくはボラティリティの大きい状況が続くことが想定されます。
また、大手米銀をはじめ本格化して行く2025年1-3月期米企業決算に注目が集まりそうですが、市場では業績見通しの引き下げが既に相次いでおります。トランプ関税の影響を現時点で予想するのは難しいことから、通期見通しの撤回や、非開示にしたりする企業が相次ぐ様ですと、一段と先行き不透明感が強まる可能性がありそうです。
トランプ米大統領の言動が、相場を動かす展開が来週も続きそうですが、40000ドル台を早期に回復出来ない様ですと、2023年10月27日安値32327.20ドルから昨年2024年12月4日の高値45073.63ドルの上げ幅をフィボナッチ・リトレースメントで見た場合の61.8%押し水準37196.34ドル割れを再度試すことも想定されます。
VIX指数
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