ダウ工業株30種平均

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昨晩のダウ工業株30種平均線は、前営業日比2962.86ドル高の4万0608.45ドルで終了となり、5営業日ぶりに反発。4営業日ぶりに4万ドル台を回復しております。なお、上げ幅は過去最大となりました。

既報通り、トランプ米政権は4月9日に「相互関税」の第2弾を発動。また、中国に適用する税率を計104%に引き上げました。この動きに対して、中国が報復措置を打ち出したことから、米中貿易摩擦が激化するとの懸念が強まり、一時37275.69ドルまで下げる場面も見られております。

ただ、トランプ米大統領がSNSで、同日に発動したばかりの「相互関税」の第2弾を一部の国・地域で90日間停止すると発表したことを受けて、流れが一転。世界景気の先行き不安が和らぐ中で、大型ハイテク株を中心に安値拾いの買いが殺到し、急反発となりました。

なお、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は前営業日比1857.059ポイント高の1万7124.97で終了となり、上昇率は2001年1月以来の大きさ。また、S&P500種株価指数は前営業日比474.13ポイント高の5456.90で終了と、上昇率は2008年10月以来の大きさとなっております。

 

VIX指数

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恐怖指数とも呼ばれるVIX指数は4月7日に60.13まで急上昇する場面も見られましたが、昨晩は33.62まで低下しております。とは言え、依然として警戒ラインと言われる30を上回って推移しております。

今回の措置は「相互関税」の上乗せ分の90日間の「一時停止」に過ぎず、貿易赤字是正に向けて、トランプ米政権が対象の国・地域との交渉で強気な姿勢を維持するとの見方は多い上に、世界一律の10%の「相互関税」は維持されることから、世界景気の先行き不安は強いままの様です。また、米中貿易摩擦が今後激化するとの警戒感も依然根強く、不安定な市場環境が続く可能性もありそうです。そのため、トランプ米大統領の言動が相場を動かす展開には、引き続き注意が必要に見えます。

 

 

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