NY金

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先週のNY金(中心限月)は、前週末比55.1ドル安の3243.3ドルで終了。2週連続で下落しております。

4月22日に一時3509.9ドルまで上昇するなど、史上初めて3500ドル台に乗せる場面も見られたものの、トランプ米大統領が米タイム誌とのインタビューで、米国の関税政策を巡り、中国の習近平国家主席から電話があり、中国との関税交渉が進行中だと述べたことなどを受けて、米中貿易摩擦激化への過度な警戒感が後退する中、金を手放す動きが強まった様です。その後も、トランプ米大統領は4月29日に、自動車・部品関税の負担軽減措置を発表。また、トランプ米政権が打ち出した相互関税を巡り、ベッセント米財務長官が日本やインド、韓国などアジアの主要貿易相手国との協議が進んでいると述べるなど、米高関税政策を巡る過度な警戒感が後退する中で、買い方の利喰い売りに押される展開に。中国が労働節に伴う大型連休に入ったことで買いが細る中、4月29日から5月1日まで3営業日続落となり、1日に急落。ドル安が一服し、ドル建て商品に対する相対的な割安感が薄れたことも嫌気された様で、一時3209.4ドルまで下げる場面もみられるなど、3300ドルを割り込みました。

安値拾いの買いが入る中、2日は反発に転じたものの、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)が5月2日に、中国が米国との貿易交渉入りを見据え、米国が懸念する合成麻薬フェンタニルの流入問題について中国側の対処方法を考慮していると報じたことを受けて、米中貿易摩擦の緩和期待が拡がり、高値を維持出来ず。4月米雇用統計で、景気動向を敏感に反映する非農業部門就業者数が前月比17.7万人増と、前月(改定値、18.5万人増)を下回ったものの、市場予想(13.0万人増)は上回り、労働市場の底堅さが示唆されたことを受けて、FRBによる早期利下げ期待がやや後退したことも、上値を抑えた様です。

ただ、労働節に伴う大型連休明けとなった、中国勢の買いが価格を押し上げる中、週明け6日は大幅高で終了。また、トランプ米大統領が5月4日に、全ての海外製作映画に100%の関税を課す方針をSNSで表明。翌5日に輸入医薬品に対する追加関税について2週間以内に発表すると述べるなど、改めてトランプ米政権の高関税政策の拡大や交渉を巡る不透明感が拡がる中、「安全資産」として金が買われた模様。2日から6日まで3営業日続伸となり、6日に3444.5ドルまで上昇するなど、4月22日以来10営業日ぶりに3400ドル台を回復しております。

今週も、引き続き米中貿易協議の進展状況が注目されそうです。また、FOMC(米連邦公開市場委員会)声明後の記者会見で、パウエルFRB議長が今後の利下げについてどこまで言及するかも焦点となりそうです。

 

SPDRゴールド・シェアの金保有残高

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最後に、世界最大の金ETFである「SPDRゴールド・シェア」の金保有残高は5月2日時点で前週末比2.01トン減少の944.26トンと、3週連続で減少しております。

一方、世界第2位の金ETFである「iシェアーズ・ゴールド・トラスト」は前週末比2.31トン増加の437.55トンと、5週連続で増加しております。

 

 

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