米ドル・円

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米ドル・円は、日米通商交渉での円安是正を巡る思惑が後退したことに加えて、トランプ米政権が貿易政策で対中姿勢を緩和したとの観測が出始める中、円高が一服。143円を挟んだ揉み合いが続いていたものの、日銀金融政策決定会合を経て、円売りドル買いの動きが拡大。日銀が展望レポートで、成長率や物価見通しを引き下げたことを受けて、早期の追加利上げ観測が後退。また、植田総裁が声明公表後の記者会見で、「物価や賃金上昇はやや下振れ、伸び悩み状態に入っていく」と発言したため、円売り圧力が強まり、5月1日に4月9日以来の145円台を回復。3月28日の151.21円から4月22日の139.88円の下げ幅をフィボナッチ・リトレースメントで見た場合の半値戻し水準145.55円辺りまで戻して来ております。

テクニカル的にMACDの上昇が続く中、短期的に61.8%戻し水準146.88円辺りまで円安が進む可能性もありそうですが、世界景気の先行き不透明感が依然強い上に、来週は5月6、7日の両日にFOMC(米連邦公市場委員会)を控えており、そろそろ上昇一服感が出て来ることが想定されます。

今週発表された1-3月期米実質GDP速報値は前期比0.3%減と、3年ぶりのマイナス成長となっただけに、5月2日に発表される4月米雇用統計が市場予想を下回る様ですと、FRBによる早期の追加利下げ観測が一段と強まり、円が買い戻されそうです。

なお、米商品先物取引委員会(CFTC)のデータによると、大口投機家のIMM通貨(円)のネット・ロングは4月22日時点で前週比5959枚増加の17万7814枚と、3週連続で増加。過去最高を更新しております。

 

IMM円のネット・ロング

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