米金融大手ゴールドマン・サックスは5月4日付レポートで、ブレント原油平均価格について、2025年の残り期間は60ドル(従来見通しは62ドル)、2026年は56ドル(従来見通しは58ドル)と予測。従来見通しから引き下げております。WTI原油平均価格についても、2025年の残り期間は56ドル(従来見通しは59ドル)、2026年は52ドル(従来見通しは55ドル)とし、従来見通しから下方修正。

英金融大手バークレイズも5月4日付レポートで、2025年ブレント原油価格見通しを66ドル(従来見通しは70ドル)、2026年は60ドル(従来見通しは62ドル)に、従来見通しから引き下げております。共に、石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」の増産決定が理由。

◆原油価格が50ドルを割り込むと、沖合生産の投資決定に悪影響も

米油田開発サービスのウェザーフォード・インターナショナルのサリグラム最高経営責任者(CEO)は5月5日に、米テキサス州ヒューストンで開かれた業界会合で、原油価格が1バレル=50ドルを下回れば、沖合プロジェクトの最終投資決定に悪影響が生じる可能性があると述べております。

一方で、石油・ガス業界の幹部らは、数十年ぶりの地政学的な不安定性が生じる中でも、トランプ米政権が生産拡大を支援するため、障害を取り除いてくれるとの見方から、メキシコ湾の石油生産は拡大し続けることが可能との見方を示しております。なお、トランプ米政権は6月に、バイデン前政権の計画通り、石油・ガス鉱区のリース権の販売を実施する予定。

全米海洋産業協会(NOIA)幹部によると、米メキシコ湾の石油生産は現在日量180万バレルだが、最大日量240万バレルに達する可能性があるとしております。メキシコ湾の原油生産は、米国全体の約15%を占めます。

◆サウジアラビア、6月のアジア向け原油販売価格を0.20ドル引き上げ

サウジアラビア国営石油会社サウジアラムコは5月5日に、6月積みアジア向けアラブ・ライト原油の公式販売価格(OSP)について、オマーン・ドバイ産原油の平均価格に1バレル=1.40ドル上乗せした水準に設定した模様。前月から0.20ドル引き上げとなります。

 

 

 

 

 

 

 

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