NY白金
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先週のNY白金(中心限月)は、前週比33.5ドル安の1054.9ドルで終了。反落となりました。
毎年恒例の「ロンドン・プラチナ・ウィーク」に合わせて、白金製錬業の英ジョンソン・マッセイ(JM)社と白金業界団体「ワールド・プラチナム・インベストメント・カウンシル(WPIC)」が最新の需給レポートを公表。改めて世界白金需給のひっ迫感が意識され始める中、5月21日に2月13日の高値1063.8ドルを上抜いて年初来高値を更新しております。
需給レポートで中国の堅調な需要が確認される中、4月中国白金輸入量が11.55トンと、昨年4月(12.98トン)以来の高水準となったことも好感されたようで、その後も上昇基調が継続。5月23日に1104.8ドルまで上昇し、昨年5月20日以来の1100ドル台に乗せる場面も見られております。
ただ、昨年5月20日の高値1105.0ドルを上抜くことが出来なかったことから、急ピッチな上昇に対する警戒感が拡がり、終値で1100ドル台を回復することは出来ず。その後も買い方の利喰い売りに押される中、5月30日に1050.5ドルまで下げる場面も見られております。
目先は心理的節目の1050ドルを維持出来るかが焦点となりそうです。サクソバンクは5月28日付レポートで、白金相場について「このところの相場の急上昇で、持続的な上昇の始まりとなるのか、横ばいの値動きが続くかを見極める水準まで到達している」と指摘しましたが、このまま上昇トレンドを維持し、1105.0ドルを上抜くようですと、2023年5月10日の高値1137.9ドルを意識した動きになることも想定されます。
一方で、相場が急伸する中でも白金ETFの白金保有残高は増えておらず、実需の動きは盛り上がっていない模様。また、NY白金(中心限月)を月別騰落率で見てみると、過去10年間(2015年~2024年)で6月は3.7%下落。2回上昇8回下落。年間で最も下げ易い月となっており、このまま1050ドルを割り込み、4月7日を起点としたアップ・トレンドも維持出来ないようですと、一段安になる可能性がありそうです。
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