NY白金
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先週のNY白金(中心限月)は、前週比30.2ドル高の1382.1ドルで終了。5週連続で上昇しております。
改めて世界白金需給のひっ迫感が意識され始めている上に、金相場から見た相対的な割安感から投機資金の流入が続く中、上昇トレンドを継続。6月27日に一時1425.2ドルまで上昇するも、相関性の強い金の急落が嫌気されて一転して大幅安となり、1320.0ドルまで下げる場面も見られております。ただ、節目の1300ドルを維持したことで、安値は買い拾われる中、7月2日に急伸。一時1447.9ドルまで上昇するなど、終値ベースでは2014年9月5日以来の1400ドル台を回復しました。ただ、6月米雇用統計で雇用者数の伸びが市場予想を上回ったことを受けて、FRBによる早期利下げ観測が後退。ドル高となる中、相対的にドル建て商品に割高感が強まったため、3日は再び大幅安となり、1400ドルを割り込んでおります。
相場は乱高下しており、投機色の強い値動きとなっております。世界の白金ETFの白金保有残高が減少傾向にあり、1ヶ月物のリースレートも低下が続く中、実需は価格高騰で買い控えの動きも見せ始めているようです。
とは言え、ロシアとウクライナの停戦協議に進展は見られず、むしろ戦線が拡大。ロシア軍が占領した地域は、2024年11月以来の高水準となった模様。ロシアはパラジウムと白金の主要生産国であり、供給不安が払しょくされない中、押し目は引き続き買い拾われ易くなっております。そのため、適度に押し目を入れながら、2014年7月17日以来の1500ドル台を意識した動きが続きそうです。なお、今週は「上海プラチナ・ウィーク」(7月7~10日)が開催される。強気な相場見通しが維持されるか注目されます。
最後に、シンクタンクのアフリフォーサイトは、過去1ヶ月の白金相場の急騰は短期的な調整による可能性があるものの、年内や来年にも上昇基調は続くと分析。トヨタ自動車など世界的な自動車メーカーによるハイブリッド車(HV)の生産拡大計画により、触媒用需要が増えているとしております。
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