NY金
↓クリックすると拡大します↓
©Copyright Jiji Press Ltd. All rights reserved
・WGCの需給レポートはこちら
・金の地上在庫はこちら
・世界の金生産量はこちら
・公的機関の金準備はこちら
・中国の金準備はこちら
・中国の金輸入量はこちら
・スイスの金輸出量はこちら
先週のNY金(中心限月)は、前週末比55.3ドル高の3242.9ドルで終了。3週ぶりに上昇に転じております。
中国が米国へのレアアース(希土類)の輸出を迅速化すると発表した一方、米国も対中輸出規制の一部を緩和すると報じられたことを受けて、投資家のリスク選好が強まる中で金を手放す動きが拡がり、6月27日に急落。5月30日以来の3300ドル割れとなりました。週明け30日に3250.5ドルまで下げる場面も見られたものの、引き続き安値は「安全資産」として買い拾われる中で3300ドル台を回復。50日平均線を挟んだ揉み合いが続く中、ADP全米雇用報告で非農業部門雇用者数が前月比3.3万人減少と、2年3ヶ月ぶりに減少に転じたことから、FRBによる早期利下げ観測が拡大。7月3日に3376.9ドルまで上昇する場面も見られております。ただ、6月米雇用統計で非農業部門就業者数は前月比14.7万人増と、前月(改定値、14.4万人増)とほぼ同水準。市場予想(11.0万人)を上回ったことから、3日は反落。独立記念日に伴う3連休明けとなった7日も続落しております。
目先は、米国とイランの核協議に進展がみられるかが焦点となりそうです。ただ、材料出尽くし感が強い上に「夏枯れ相場」が意識され始める時期に入る中、上値の重い展開が想定されます。一方で、トランプ米政権の大型減税法案が成立したことを受けて、米財政悪化懸念が強まる中、中東情勢が一段と悪化する懸念も払しょくされておらず、引き続き安値は「安全資産」として買い拾われそうです。
テクニカル的にも、6月16日の高値3476.3ドルから6月30日の安値3250.5ドルの下げ幅をフィボナッチリトレースメントで見た場合の半値戻し水準3363.4ドル付近では戻り売りが出易くなっており、引き続き50日平均線を挟んだ揉み合いが想定されます。
最後に、英金融大手HSBCは7月1日付レポートで、2025年金平均価格見通しを1オンス=3015ドルから3215ドル、2026年は2915ドルから3125ドルに、それぞれ引き上げております。リスクの高まりと政府債務が理由。
SPDRゴールド・シェアの金保有残高
↓クリックすると拡大します↓
最後に、世界最大の金ETFである「SPDRゴールド・シェア」の金保有残高は7月4日時点で前週末比7.17トン減少の947.66トンと、7週ぶりに減少に転じております。
一方、世界第2位の金ETFである「iシェアーズ・ゴールド・トラスト」は前週末比0.32トン増加の442.24トンと、5週連続で増加。
※豊トラスティ証券株式会社が提供する投資情報は、あくまで情報提供を目的としたものです。銘柄の選択、売買価格など投資にかかる最終決定は弊社の重要事項説明書を十分にお読み頂き、投資家自身の判断でなさる様にお願い致します。本資料作成につきましては細心の注意を払っておりますが、その正確性については保証するものではなく、万一その内容に誤りがあった場合、その誤りに基づく障害については当社は一切の責任を負いかねます。