米消費者物価指数

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米労働省が8月12日に発表した7月米消費者物価指数(CPI)は、前年同月比2.7%上昇。伸び率は前月(2.7%上昇)と同水準で、市場予想(2.8%上昇)を下回りました。一方で、変動の激しい食品とエネルギーを除いたコア指数は同3.1%上昇と、前月(2.9%上昇)を上回り、2ヶ月連続で加速。市場場予想(3.0%上昇)も上回っております。

関税の影響を受けやすいモノの価格はエネルギーと食品を除くベースで同月1.2%上昇、エネルギーを除くサービス価格は同3.6%上昇。

瞬間風速を示す前月比では全体は0.2%上昇(前月は0.3%上昇)、コア指数は0.3%上昇(前月は0.2%上昇)。トランプ米政権が引き上げた関税が徐々に消費者に転嫁されつつあるようです。

 

NY連銀 米期待インフレ率

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なお、NY連銀が8月7日に発表した7月米消費者調査によると、1年先の期待インフレ率は3.09%と、前月(3.02%)から上昇。3ヶ月ぶりに上昇に転じました。

なお、中期的な見通しを示す3年先の期待インフレ率は3.00%と、前月(3.00%)から横ばい。長期的な見通しを示す5年先の期待インフレ率は2.88%と、前月(2.61%)から上昇。2月以来5ヶ月ぶり高水準となっております。

◆次期FRB議長の候補拡大

来年5月に任期が切れるFRBのパウエル議長の後任人事を巡り、新たな候補が相次ぎ浮上しております。米ブルームバーグ通信は8月11日にFRBのボウマン副議長とジェファーソン副議長、ダラス連銀のローガン総裁が候補として検討されていると、政権の当局者の話として報じました。

また、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)は8月8日に、セントルイス連銀のブラード元総裁とブッシュ政権で経済顧問を務めたサマーリン氏が候補に加わったと報じております。トランプ米大統領は8月5日に4人に絞られたと発言。米ブルームバーグ通信は、ウォラー氏がトランプ氏の側近の間で最有力と報じていますが、候補者選定のプロセスを進めているベッセント米財務長官は、近く全候補者と初期段階の面接を始め、トランプ氏に絞り込んだリストを提出する見通し。

◆ベッセント米財務長官、9月のFOMCで0.50%の利下げを

ベッセント米財務長官は8月12日にFOXビジネスとのインタビューで、雇用統計の大幅な下方修正に触れ、「当初の数字があれば、FRBは6月か7月に利下げを実施出来た」と指摘。9月のFOMC(米連邦公開市場委員会)で「(利下げの)遅れとデータ不足を補うため、0.50%利下げすることを考えるべきだ」と強調しました。

また、トランプ米大統領がFRB理事に指名したホワイトハウスのミラン大統領経済諮問委員会(CEA)委員長について、9月のFOMCまでに議会上院が承認することを「期待している」とも述べております。

◆ミランCEA委員長、関税がインフレ招いている「証拠ない」

ホワイトハウスのミラン大統領経済諮問委員会(CEA)委員長は8月12日に、CNBCテレビに出演し、トランプ米政権の高関税政策が「インフレを招いている証拠は引き続きない」と強調しました。一方で、FRBの独立性に関して「最重要だ」と明言。ただ、FRBが9月のFOMCで利下げを行うかどうかについてはコメントを控えております。

◆トランプ米大統領、FRB議長への訴訟検討

トランプ米大統領は8月12日にSNSで、「『遅過ぎ』パウエルは今すぐ金利を下げなければならない」と強調。パウエル氏の利下げ判断の遅れによる損失は「計り知れない」と批判する一方で、「幸いなことに経済は非常に良い」との見方を示しました。また、FRB本部の改修工事費用が膨張しているとし、パウエル氏に対して「大規模な訴訟」を検討していると明かしております。

◆FRB高官の発言

・FRBのボウマン副議長(金融規制担当)は8月9日の講演で、労働市場が完全雇用に近い状況にあるとしつつも、今後の悪化リスクを踏まえ、利下げ開始の必要性を訴えた。また、年内残り3会合全てで利下げを想定していることを明らかにしました。

・セントルイス連銀のムサレム総裁は8月8日に、経済団体との会合で、関税が物価を押し上げる一方、雇用の伸びを鈍化させる中、FRBはインフレと雇用という2つの目標双方でリスクに直面し、金融政策決定の難しさが増しているとの見方を示しました。

・リッチモンド連銀のバーキン総裁は8月12日の講演で、先行きの「視界」は改善し続けているが、インフレ再燃と雇用悪化の両リスクを巡る「バランスは依然として不透明だ」と述べ、FRBの利下げに慎重な姿勢を示唆しております。

・カンザスシティー連銀のシュミッド総裁は8月12日の講演で、米労働市場は「減速しているものの、十分健全な状況にある」とする一方、インフレ率は目標を上回っていると懸念。FRBの金融政策に関して「しばらくは小幅に景気抑制的な政策の維持が適切だ」と述べ、早期利下げに慎重な考えを示しております。

 

 

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