世界白金需給

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白金業界団体「ワールド・プラチナム・インベストメント・カウンシル(WPIC)」は9月10日に「Platinum Quarterly」を発表。2025年の世界白金需給は26.4トンの供給不足とし、5月時点の見通し(30.0トンの供給不足)から不足幅を縮小させております。ただ、想定通りになれば、3年連続で供給不足となる見込み。

上場投資信託(ETF)、取引所在庫、業界の運転在庫を除いた、利用可能な地上在庫は92.6トンと予測。5月時点の見通し(67.2トン)から上方修正されたものの、2020年(91.8トン)以来5年ぶり低水準に留まると予測しております。

2025年の世界白金総供給は前年比3.5%減少の218.6トンと、2020年(216.0トン)以来5年ぶり低水準に留まると予測(5月時点の見通しは217.7トン)。二次供給量(リサイクル量)は増加に転じると見込んでいるものの、南アフリカの生産量が大幅に減少する見込みであることから、一次供給量(鉱山総供給量)は大幅に減少すると予測しております。

内訳は、一次供給量(鉱山総供給量)は同5.9%減の168.8トンと、2020年(152.5トン)以来5年ぶり低水準に留まる見込み(5月時点の見通しは168.8トン)。二次供給量(リサイクル量)は同5.6%増の49.8トンと、2022年(56.3トン)以来3年ぶり高水準になると予測。5月時点の見通し(48.9トン)から上方修正されております。

世界白金総需要は前年比4.5%減少の245.0トンと、2023年(243.9トン)以来、2年ぶり低水準に留まる見込み(5月時点の見通しは247.7トン)。

用途別に見てみると、自動車触媒需要は同2.6%減の94.3トンと予測(5月時点の見通しは94.9トン)。2年連続で減少となり、2022年(86.4トン)以来3年ぶり低水準に留まる見込み。また、自動車触媒を除く産業需要は同21.5%減の59.1トンと、2017年(59.1トン)以来8年ぶり低水準に留まり、3年ぶりに減少する見込み(5月時点の見通しは65.7トン)。

一方、宝飾品需要は同10.9%増の69.2トンと、2018年(69.8トン)以来、7年ぶり高水準になると予測。金価格が高騰する中で代替需要が増えていることから、2年連続で増加すると見込んでおります(5月時点の見通しは65.8トン)。投資需要は同2.3%増の22.3トンと予測。3年連続でプラスになる見込み(5月時点の見通しは21.4トン)。

 

 

世界白金需給(データ)

2023年 2024年 2025年 前年比
鉱山総供給 174.6㌧ 179.3㌧ 168.8㌧  -5.9%
  鉱山生産量 174.3㌧ 179.3㌧ 168.8㌧  -5.9%
  (南アフリカ) 123.1㌧ 128.6㌧ 120.3㌧  -6.4%
  鉱山在庫 0.3㌧ -0.1㌧ 0.0㌧
リサイクル量 47.1㌧ 47.2㌧ 49.8㌧  +5.6%
総供給 221.8㌧ 226.4㌧ 218.6㌧  -3.5%
自動車触媒需要 99.7㌧ 96.9㌧ 94.3㌧  -2.6%
宝飾品需要 57.5㌧ 62.5㌧ 69.2㌧ +10.9%
触媒を除く産業需要 74.3㌧ 75.4㌧ 59.1㌧  -21.5%
投資需要 12.3㌧ 21.8㌧ 22.3㌧  +2.3%
総需要 243.9㌧ 256.5㌧ 245.0㌧  -4.5%
地上在庫 149.2㌧ 119.1㌧ 92.6㌧
需給バランス -22.1㌧ -30.1㌧ -26.4㌧

※豊トラスティ証券調べ、2025年はWPICの予測

※小数点以下は四捨五入につき、合計は必ずしも一致しない

※前年比は2024年と2025年の比較

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