ダウ工業株30種平均
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昨晩のダウ工業株30種平均は、前営業日比617.08ドル高の46108.00ドルで終了。
8月米雇用統計で米労働市場の鈍化が示されたことを受けて、FRBが9月のFOMC(米連邦公開市場委員会)で利下げに動くとの観測が一段と拡大する中、9月5日に9営業日ぶりに最高値を更新。ただ、米景気の減速懸念が強まる中、その後は下げに転じました。
週明け8日は反発。FRBの利上げ観測が投資家心理を下支えする中、米半導体大手ブロードコムや米IT大手オラクルの好決算を受けて、半導体などAI関連株を中心に買い進められる展開が続き、11日に一時46137.20ドルまで上昇するなど最高値を更新。初めて46000ドル台に乗せております。
今週注目された8月米消費者物価指数(CPI)は前年同月比2.9%上昇。伸び率は前月(2.7%上昇)から加速したものの、市場予想(2.9%上昇)と一致。コア指数は同3.1%上昇と、前月と変わらずでした(市場予想は3.1%上昇)。トランプ関税の影響が一部で顕在化しつつあることが示されたものの、米新規失業保険申請件数が3年ぶり高水準となり、インフレ再燃への懸念を雇用情勢の悪化が打ち消した模様。
来週は16、17日の両日にFOMCが開催されます。CMEが公表している米金利先物の値動きから政策金利を予想する「FedWatch(フェドウォッチ)」(9月11日時点)によると、9月のFOMCでFRBが利下げを行うとの見方は100%となり、7.5%は0.50%の大幅利下げを見込んでおります。労働市場の鈍化を受けて、米景気の減速懸念が強まる中、年内の3会合全てで連続利下げを行うとの見方も7割を超えるなど、市場はFRBの大幅利下げを急速に織り込み始めており、声明公表後の記者会見でパウエル議長が、どの程度ハト派な発言を行うかが焦点となりそうです。
労働市場への懸念を示す発言が多いようですと、再度最高値を更新することも想定されます。一方で、利下げのペースについて、「今後のデータ次第」と従来からの見解を繰り返した場合、FRBの大幅利下げを織り込んで相場は既に上昇してきているだけに、一旦調整地合いが強まり、50日平均線辺りまで下げて来る可能性がありそうです。
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