NY金
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先週のNY金(中心限月)は、前週末比19.4ドル高の3705.8ドルで終了。5週連続で上昇しております。
9月15日に初めて終値で3700ドルを突破。17日に一時3744.0ドルまで上昇する場面もみられるなど、連日で最高値を更新しております。その後、FOMC(米連邦公開市場委員会)でFRBは昨年12月以来9ヶ月ぶりに利下げを再開することを決定したものの、市場の想定内の内容にとどまり、材料出尽くし感が強まったため、買い方の利喰い売りが出たようです。18日は一時3660.5ドルまで下げるなど、4営業日ぶりに3700ドルを割り込んだものの、翌19日は反発に転じております。
パウエルFRB議長は声明公表後の記者会見で、「リスク管理のための利下げ」と説明。また、FOMC参加者の政策金利見通しで、年内にあと2回の利下げが行われるとの想定が示され、6月時点の見通しから利下げ回数が1回増えたものの、細かく見てみると参加者19人のうち7人が、年内にさらなる利下げは必要ないとの見通しを示しました。それに加えて、2026年に想定される利下げ回数は1回と、6月時点の見通しで据え置かれたことから、FRBが積極的な「利下げサイクル」に着手するとの期待がやや後退している模様。とは言え、CMEが公表している「FedWatch(フェドウォッチ)」(9月19日時点)によると、年内にあと2回の利下げが行われるとの見方は依然として7割を超えており、引き続きFRBの利下げ期待が価格の下支えとなりそうです。
ここまでFRBの利下げを織り込んで推移してきただけに、しばらくは調整地合いが続く可能性もありますが、ゴールドマン・サックスなど大手金融機関が金相場に対して強気な見方を維持するなど先高感は依然強く、引き続き安値は買い拾われそうです。
FRBが再度「利下げサイクル」に入る中、先週末に金ETFの金保有残高が急増するなど、金利の付かない資産である金の投資妙味が増しております。ウクライナや中東で「地政学リスク」が再度高まっていることに加えて、FRBの独立性への懸念や景気悪化と物価上昇が同時に進む「スタグフレーション」に陥るリスクも意識され始めており、「安全資産」として金を選好する動きが続くとの見方は多い模様。
また、米上院が19日に、2025会計年度(2024年10月~2025年9月)末を月末に控える中、11月21日までのつなぎ予算案を否決。政府機関の一部閉鎖が意識され始める中、「安全資産」として金を選好する動きが一段と強まっているように見えるだけに、17日の付けた最高値3744ドル超えを試す動きが続くことが想定されます。
SPDRゴールド・シェアの金保有残高
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最後に、世界最大の金ETFである「SPDRゴールド・シェア」の金保有残高は9月19日時点で前週末比19.76トン増加の994.56トンと、増加に転じております。
世界第2位の金ETFである「iシェアーズ・ゴールド・トラスト」は前週末比9.67トン増加の474.47トンと、4週連続で増加。
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