NY金
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先週のNY金(中心限月)は、前週末比103.2ドル高の3809.0ドルで終了。6週連続で上昇しております。
9月19日から23日まで3営業日続伸。FOMC(米連邦公開市場委員会)で、FRBが昨年12月以来9ヶ月ぶりに利下げを再開することを決定したことを受けて、22日に急伸。翌23日に一時3824.6ドルまで上昇するなど、史上初めて3800ドル台に乗せました。世界最大の金ETFである「SPDRゴールド・シェア」の金保有残高は9月22日に2022年8月以来の1000トン台を回復するなど、金市場に投機資金の流入が続いております。
四半期末を意識したファンドの調整売りや大台に乗せた達成感から24日は反落となったものの、翌25日は反発。26日も続伸となり、3800ドル台を回復するなど、「安全資産」として金を選好する動きが続いているようです。
市場ではFRBの利下げ期待は依然強いようですが、FOMC(米連邦公開市場委員会)の「ブラックアウト」期間が明けて、先週はFRB高官の発言が相次いだものの、FRB内で利下げの幅を巡り意見が割れていることが改めて示されました。景気の底堅さを示す米経済指標の発表も続き、FRBが積極的な「利下げサイクル」に着手するとの期待がやや後退しております。
ただ、中東やロシアとウクライナを巡る「地政学リスク」が再度強まっていることに加えて、米国では現行予算の失効期限が月末に迫る中、つなぎ予算審議が難航。政府機関の一部閉鎖懸念が強まっております。閉鎖となると、通常では職員は自宅待機となりますが、トランプ米大統領は職員を解雇すると宣言しており、米経済の混乱につながるとの懸念が出ております。また、米経済指標の発表に遅延が生じれば、金融政策の見通しが一段と不透明になるとの見方から、「安全資産」として金を選好する動きは続くとの見方は多い模様。
土壇場の交渉は常態化しているため、最終的には合意に至るとの見方は依然多いものの、第1次トランプ米政権では計3度、政府機関が閉鎖されただけに、予断を許さない状況が続きそうです。
なお、中国では10月1日から「国慶節」に伴う大型連休に入るため宝飾品需要の盛り上がりが期待されております。また、インドではヒンズー教の祭典である「ダシェラ(10月2日)」と「ディワリ(10月21日)」を迎えます。祝祭で金を買うと縁起が良いとされておりますが、今年は金価格の高騰により、需要が減退しているとの見方が出ております。とは言え、モディ首相が8月に打ち出した減税策により、消費が持ち直しているとの見方もあるだけに、世界二大金需要国に注目が集まりそうです。
SPDRゴールド・シェアの金保有残高
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最後に、世界最大の金ETFである「SPDRゴールド・シェア」の金保有残高は9月26日時点で前週末比11.16トン増加の1005.72トンと、2週連続で増加。
世界第2位の金ETFである「iシェアーズ・ゴールド・トラスト」は前週末比4.43トン増加の478.90トンと、5週連続で増加。
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