NY原油
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昨晩のNY原油(中心限月)は前営業日比1.55ドル安の55.27ドルで終了となり、4営業日続落。ウクライナを巡る和平協議が進展するとの期待が高まる中、西側諸国がロシア産原油輸出に対する制裁を緩和すれば、世界原油需給が一段と緩むとの思惑から売りが拡がり、一時54.98ドルまで下げるなど、終値としては2021年2月2日以来、約4年10ヶ月ぶり安値で終了しております。ただ、米国がベネズエラへの圧力を一段と強化する中、現在取引中の時間外取引では反発に転じております。
◆トランプ米大統領、ベネズエラを出入りする制裁対象の石油タンカー「全面封鎖」
トランプ米大統領は12月16日にSNSで、ベネズエラを出入りする制裁対象の石油タンカーについて「全面封鎖」を命じると投稿しました。また、ベネズエラのマドゥロ政権を外国テロ組織に指定したと表明しております。トランプ氏は、「ベネズエラは南米史上で最大の艦隊に完全に包囲されている。その規模はさらに拡大し、彼らに与える衝撃はかつてないものとなるだろう」と警告。また、「彼らが米国から盗んだ石油、土地、その他の資産を全て返還するまで(続く)」とし、ベネズエラに油田権益の譲渡などを迫った。「非合法のマドゥロ政権は、これらの盗んだ油田からの石油を自らの資金源とし、麻薬テロ、人身売買、殺人、誘拐に利用している」とも主張しております。
反米左派のマドゥロ政権打倒を目指すトランプ米政権は、麻薬密輸阻止を名目にカリブ海に空母などを派遣するなど圧力を強化。ベネズエラ沖などで「麻薬密輸船」とする船舶への攻撃を繰り返し、10日にはベネズエラ沖で大型の石油タンカーを拿捕したと発表。また、地上攻撃に踏み切る可能性も示唆しております。
ベネズエラの原油生産量
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