昨晩のNY原油(中心限月)は前営業日比1.85ドル安の63.29ドルで終了。

1月29日に66.48ドルまで上昇するなど、終値ベースでは昨年9月26日以来の65ドル台を回復しました。急ピッチな上昇に対する警戒感が拡がる中、トランプ米大統領がFRBの次期議長にケビン・ウォーシュ氏を指名すると発表。ウォーシュ氏は候補の中では「タカ派」とみられていたことから、主要通貨に対してドルが反発。相対的にドル建て商品に割高感が生じ、1月30日は4営業日ぶりに反落。米国を襲った歴史的大寒波が和らぐとの見方も売りを誘った模様。

トランプ米大統領が、「(イランは)合意を望んでいる」と述べ、核協議の進展に楽観的な見通しを示したことから、2月2日に急落。翌3日に61.12ドルまで下げる場面も見られております。

ただ、ロイター通信がアラビア海に展開している米原子力空母エーブラハム・リンカーンに接近したイランの攻撃型ドローンを米軍が撃墜したと報じたことから急反発。また、ホルムズ海峡の「国際航路」にいた米国籍のタンカーにイラン革命防衛隊の砲艦2隻とドローンが近づいたと報じられるなど、イラン情勢が再度緊迫化する中、4日に65ドル台を回復しました。ただ、米国とイランが予定通り高官協議を実施する見通しとなったことから、5日は反落となっております。

目先は6日に予定されている核開発を巡る米国とイランの高官協議に注目が集まりそうです。イランが核開発に限定した交渉を求める一方、トランプ米大統領はイラン国内のウラン濃縮停止、弾道ミサイル計画の制限、親イラン勢力への支援中止の3項目を要求していると報じられており、交渉が不調に終われば、トランプ米政権がイランに対する軍事的圧力を一段と強め、中東情勢が一段と緊迫化する恐れがあります。その場合、短期的に70ドルを突破することも想定されます。

一方で、何らかの進展があり、両国の緊張が緩和するようですと、再び200日平均線を割り込む可能性がありそうです。ただ、いずれにせよ米国がイランへの軍事攻撃に踏み切るとの見方は根強く、世界の原油の2割が通るエネルギー輸送の大動脈であるホルムズ海峡をイランが封鎖するリスクは払しょく出来ないことから、60ドル付近は引き続き買い拾われそうです。

最後に、米エネルギー情報局(EIA)の週報によると、最新週の米原油在庫は前週比350万バレル減と、市場予想(50万バレル増)に反して取り崩しとなりました。また、ディスティレート(留出油)在庫は560万バレル減と市場予想(230万バレル減)を大幅に上回る減少となっております。

 

 

 

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