中国のGDP(年別)
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中国の国会に当たる第14期全国人民代表大会(全人代、国会に相当)第4回会議が3月5日に、北京の人民大会堂で開幕。李強首相は政府活動報告を読み上げ、2026年の経済成長率目標を「4.5~5.0%」とし、2025年の「5%前後」から実質的に引き下げております。経済成長率の目標の変更は、「ゼロコロナ」政策による経済停滞の影響を踏まえた2023年以来、3年ぶり。1990年代前半にGDP(国内総生産)の成長率を採用してから最低水準となります。
全人代で示された2026年の主な目標
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2025年 |
2026年 |
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経済成長率 |
5%前後 |
4.5-5.0% |
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財政赤字(対GDP比) |
4%前後 |
4%前後 |
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インフラ債の新規発行枠 |
4兆4000億元 |
4兆4000億元 |
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都市部新規雇用者数 |
1200万人以上 |
1200万人以上 |
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都市部失業率 |
5.5%前後 |
5.5%前後 |
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インフレ率 |
2%前後 |
2%前後 |
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国防予算 |
1兆7846億元 |
1兆7846億元 |
※豊トラスティ証券作成
李氏は「相当規模の財政支出を維持し、消費の押し上げなどを重視する」と強調。GDPに対する財政赤字の比率は4.0%前後と、2025年目標と同水準に据え置き、積極財政を続ける模様。金融政策は「適度に緩和的な」政策を続けると表明。預金準備率や政策金利を「引き下げるなど多種の政策ツールを柔軟かつ効率的に活用する」との方針を示しました。金融システムの安定化へ、特別国債を発行して国有大手銀行に対する3000億元の資本注入をするとしたものの、市場の一部で浮上していた保険会社への資本注入は表明せず。
雇用の目標は失業率を5.5%前後、都市部の新規雇用を1200万人以上とし、前年の目標で据え置いております。消費者物価指数(CPI)上昇率の目標も、2025年と同じ「2%前後」としております。また、2035年の1人当たりGDPを2020年の2倍にする目標も盛り込んでおります。
外交では「覇権主義と強権政治に断固反対する」と政府活動報告に記載。イランやベネズエラに攻撃し、関税政策も振りかざす米国が念頭にあるとみられております。なお、李強首相は政府活動報告で、「覇権主義と強権政治に断固反対する」と書かれた部分を読み上げなかったことから、3月末に訪中する予定のトランプ米大統領に配慮したとみられております。
なお、中国の2026年の国防費(中央政府分)は1兆9095億元と、前年比7%増加。伸び率は5年連続で7%を超えております。収賄などに手を染めた人民解放軍幹部を摘発しつつも、軍備拡張を続ける姿勢を鮮明にしております。
◆全国政治協商会議が開幕、「習氏中心に団結を」
中国の国政助言機関・全国政治協商会議(政協)の第14期第4回会議が3月4日、北京の人民大会堂で開幕。共産党序列4位の王滬寧・政協主席は活動報告で、「習同志を核心とする党中央の周りで緊密に団結し、社会主義現代化国家の建設に貢献しよう」と呼び掛けております。
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