イランの新しい最高指導者モジタバ・ハメネイ師は3月12日に、就任後初の声明を発表。軍事作戦で父親の前最高指導者アリ・ハメネイ師を殺害した米国とイスラエルに対して、「殉教者たちが流した血への復讐を諦めない」と徹底抗戦を宣言。
イランが事実上封鎖して船舶通航を妨害している原油輸送の要衝ホルムズ海峡については、「封鎖の手段は使い続けなければならない」と表明しました。なお、声明は国営テレビでアナウンサーが代読しており、本人が実際に書いたかは不明。
声明では、米国とイスラエルへの報復の一環として行っている中東の周辺諸国への攻撃は「今後もやむを得ず継続する」と強調。周辺諸国とは良好な関係を望むとしつつも、「敵が地域の支配を目的に構築した軍事・経済拠点がある。軍事基地がイランへの攻撃に利用されており、我々の標的はそれだけだ」と述べた上で、「近隣国はわが祖国の侵略者に対する立場を明確にすべきだ」として、米軍基地などを即時閉鎖するよう呼び掛けております。
モジタバ師は、米国とイスラエルとの戦闘を巡り「これまで限定的に復讐を果たした」と成果を誇示。ただ、「完全に復讐を成し遂げるまでは最優先事項だ」と訴え、トランプ米政権が求める無条件降伏を拒否する姿勢を鮮明にしております。
◆モジタバ師、脚など負傷か
米紙NYタイムズ(電子版)は3月11日に、モジタバ・ハメネイ師が、米国とイスラエルがイランへの攻撃を開始した2月28日に脚などを負傷していたと報じております。
◆イラン「当面の体制崩壊なし」
ロイター通信は3月11日に、イランで現在のイスラム革命体制が近いうちに崩壊する可能性は低いと米情報機関が分析していると報じました。報告書によると、前最高指導者ハメネイ師死亡後も指導部が国民を掌握していると見ている模様。
◆イスラエル首相、軍事作戦でイラン弱体化
イスラエルのネタニヤフ首相は3月12日に、イランへの軍事作戦で前最高指導者アリ・ハメネイ師を殺害したことにより、「中東のパワーバランスが変化している」と述べ、イランの弱体化が進んでいるとの見方を示しました。
◆イランに「黒い雨」
世界保健機関(WHO)は3月10日に、中東各国の石油関連施設が標的になっていることを受けて、大気や水などが有害物質で「広域に汚染」されることに懸念を表明。その上で、特に呼吸器疾患を引き起こす恐れがあると警告しました。
イスラエル軍は7日に、イランの首都テヘランや近郊の石油貯蔵施設を空爆。貯蔵タンクは30基に及び、火災が発生した後に「黒い雨」が降ったと報じられております。WHO報道官は、「黒い雨や酸性雨は非常に危険だ」と強調しました。
◆イラン非難の安保理決議採択
国連安全保障理事会は3月11日に、イランによる湾岸諸国などへの攻撃を非難する決議を採択。全15理事国のうち13ヶ国が賛成し、中国とロシアは棄権しました。
決議は、非常任理事国のバーレーンが湾岸協力会議(GCC)加盟国を代表して提出。イランによる攻撃を「国際法違反であり、国際平和と安全に対する深刻な脅威」として強く非難。攻撃を受けた湾岸諸国とヨルダンの領土保全と主権を強調し、攻撃停止を求めております。一方で、米イスラエルによるイラン攻撃については言及せず。
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